過去ログ - 美琴「極光の海に消えたあいつを追って」2
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937: ◆nW2JZrx2Lo[saga]
2012/04/04(水) 03:00:16.43 ID:KuXo2uTOo

 疲れた体を休めるかのように目を閉じた『油性兵装』に背を向け、『ミサカ』は一方通行に向けて身体を向ける。

「──納剣」

以下略



938: ◆nW2JZrx2Lo[saga]
2012/04/04(水) 03:01:10.29 ID:KuXo2uTOo

 床材が砕ける音がした。
一方通行がその拳で床を思い切り殴ったのだ。
そこから得た運動エネルギーを操作し、後方へと跳ぶ。
空中で身を翻し、そのまま『ミサカ』に背を向け逃げ出した。
以下略



939: ◆nW2JZrx2Lo[saga]
2012/04/04(水) 03:02:07.38 ID:KuXo2uTOo

 脳を揺さぶるような、鋭い一撃だった。

ちっと一方通行の鼻先を掠めた拳は、勢いはそのままに突如向きを反転させた。
まるで寸止め、あるいは牽制のために放たれたジャブのよう。
以下略



940: ◆nW2JZrx2Lo[saga]
2012/04/04(水) 03:03:08.82 ID:KuXo2uTOo

 見せびらかすかのように、『ミサカ』は右手の中でちゃりちゃりと白く小さな物体を弄ぶ。
恐らくは彼の左腕を貫いただろう純白の弾丸。
彼女が携行する、純白の刃と同質に見えるもの。

以下略



941: ◆nW2JZrx2Lo[saga]
2012/04/04(水) 03:04:14.18 ID:KuXo2uTOo

「『 Equ.DarkMatter ver."Tirfing" 』」

  床から引き抜いた翼剣を水平に持ち上げ、『ミサカ』が小さく呟く。

以下略



942: ◆nW2JZrx2Lo[saga]
2012/04/04(水) 03:05:21.79 ID:KuXo2uTOo

「……『第三次製造計画』ってなァ、随分期待されてるみてェだな」

 その呟きは、彼の率直な意見を表していた。
未元物質は世界でも垣根帝督だけが生み出すことのできる素材だ。
以下略



943: ◆nW2JZrx2Lo[saga]
2012/04/04(水) 03:06:35.68 ID:KuXo2uTOo

「何……?」

「ふむ。どうやら、"ミサカたち"のメッセージは軽視されたようですね。
 "本来の目的のついで"であったとはいえ、少しだけ傷つきました」
以下略



944: ◆nW2JZrx2Lo[saga]
2012/04/04(水) 03:08:14.37 ID:KuXo2uTOo

 発狂しなかったのが奇跡だと思った。
それほどまでの衝撃が彼を襲った。

目の前にいる少女は。
以下略



945: ◆nW2JZrx2Lo[saga]
2012/04/04(水) 03:09:18.41 ID:KuXo2uTOo

 自らの首元から戦闘服のジッパーを下腹部まで引き下ろし、その隙間から柔らかな乳房が覗く。
その膨らみと膨らみの間からすべすべとした腹部にかけてうっすらと見えるのは、痛ましい手術痕。
傷痕を撫で、『リプロデュース』は妖艶に微笑んだ。

以下略



946: ◆nW2JZrx2Lo[saga]
2012/04/04(水) 03:11:44.93 ID:KuXo2uTOo

 揺れる一方通行に向けて、『リプロデュース』が突進する。
反射的に回避しようと身体を反らすも、そこはやはり彼女の方が上手。
のけ反った一方通行の顔面に向けて、思い切り肘を突き込んだ。

以下略



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