72:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]
2011/08/17(水) 19:58:37.03 ID:c+5+k8k3o
――――私たちは、泉を探し出して水をくむと、急いでりっちゃんのいた茂み近くに戻りました。
しかし、すでにサトウキビの茂みは、米軍の火炎放射で焼き尽くされていたのです。
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2011/08/17(水) 20:02:27.50 ID:c+5+k8k3o
―――六月二十一日
敵の正面から山城の丘を越えるのは難しいと考えた私たちは、南端の荒崎海岸に向かいました。
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2011/08/17(水) 20:06:56.60 ID:c+5+k8k3o
そして、私たちは海岸沿いに移動を始めたのです。
海岸には、腐ってドラム缶みたいにふくれあがった死体が散乱していました。
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2011/08/17(水) 20:10:25.45 ID:c+5+k8k3o
突然。
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2011/08/17(水) 20:18:33.54 ID:c+5+k8k3o
漆黒の海中で、ふと脳裏に、総天然色の夢幻が湧き出た。
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2011/08/17(水) 20:21:10.61 ID:c+5+k8k3o
「澪ちゃ……ゴホッ!……澪ちゃぁぁぁん!」
「……ゲホッ!澪先輩っ!」
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2011/08/17(水) 20:24:23.65 ID:c+5+k8k3o
―――六月二十二日、深夜
その日も、砲火に追われ、敵兵の目から隠れながら、海岸をあてどもなく逃げ回った。
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2011/08/17(水) 20:26:15.74 ID:c+5+k8k3o
山城の丘にさしかかろうとする辺りで、兵隊たち十数名の集団が、斬り込みをかけると息巻いている。
私には、ためらいはなかった。
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2011/08/17(水) 20:29:13.58 ID:c+5+k8k3o
……気が付くと、赤鬼のような憤怒の形相をした一人の米兵が、小銃を私の額に突きつけている。
米兵はいきり立ちながらも、相手が年端もいかない女だったことに少し驚いているようだった。
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2011/08/17(水) 20:32:14.09 ID:c+5+k8k3o
―――六月二十三日、早朝
私は、遠くから聞こえた銃声で目が覚めました。
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