1:一年中が田上の季節[sage saga]
2011/09/11(日) 20:47:29.39 ID:3F2+R/XM0
和「えっ?それって英和辞典の事?」
2:一年中が田上の季節[sage saga]
2011/09/11(日) 20:50:18.68 ID:3F2+R/XM0
唯「違うよ和ちゃん。英和辞典は全く以って関係ないよ」
和「じゃあ、未来辞典でも作るの?」
3:一年中が田上の季節[sage saga]
2011/09/11(日) 20:52:28.65 ID:3F2+R/XM0
唯「もう、そんな事はどうでもいいの。和ちゃん。これはとても大事な話なの」
唯の何時に無く真剣な面持ちと口調に、和も少し表情を変え、耳を傾ける。
4:一年中が田上の季節[sage saga]
2011/09/11(日) 20:53:50.97 ID:3F2+R/XM0
和「それで、そのジーニアスと言うのがどうしたの?」
まだよく判らないといった様子で、和は少し眉を寄せながら訊いた。
5:一年中が田上の季節[sage saga]
2011/09/11(日) 20:56:52.77 ID:3F2+R/XM0
和「そうなんだ、じゃあ私、生徒会に行くね」
唯「え゛ー!?そいつはひどいよ和ちゃん」
6:一年中が田上の季節[sage saga]
2011/09/11(日) 21:01:11.62 ID:3F2+R/XM0
唯「和ちゃんはまだ覚醒していないだけ。普通、ジーニアス持ちかどうかは特に覚醒前は殆んど判断付かないんだけど、私は和ちゃんとずっと一緒に居たから判るの。和ちゃんは絶対にジーニアスを持つ事になる。多分、かなり強いのを」
和「うーん。そう言われても、正直に言ってよく判らないわね……」
7:一年中が田上の季節[sage saga]
2011/09/11(日) 21:04:35.39 ID:3F2+R/XM0
和「憂もそうなの?」
唯「…うん」
8:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海)[sage]
2011/09/11(日) 21:04:39.65 ID:SZ1DjQWAO
ジーニアスって能力なのか
てっきりテイルズ オブ シンフォニアとのクロスかと
9:一年中が田上の季節[sage saga]
2011/09/11(日) 21:06:31.93 ID:3F2+R/XM0
唯「あと、これは和ちゃんだから言うけど…」
唯の声質と声量がこそこそと内緒話をする時のものになる。
10:一年中が田上の季節[sage saga]
2011/09/11(日) 21:09:29.22 ID:3F2+R/XM0
部活に関しても、学園祭が終わって少し経った頃から、特に唯は積極的には(ほとんど)顔を出さない様になっていたし。以前はあんなに楽しそうに彼女等の事や活動を和によく話していたのに、最近は殆んどその事を口にする事は無かった。
澪達にしても確かにここの所、今までと雰囲気が変わった気がする。澪に関して言えば、以前に比べてあまり物怖じしなくなってきたというか、どこか自信ありげと言うか堂々とした態度を振舞える様になった事、紬からはその態度と言動から妙な威圧感や圧迫感を和自身、ひしひしと感じる様になったのも事実だ。
11:一年中が田上の季節[sage saga]
2011/09/11(日) 21:12:09.37 ID:3F2+R/XM0
唯「み、澪ちゃ……な、何でもないよ……」
唯は辛うじて絞り出すようにそれだけ言葉を発する。
12:一年中が田上の季節[sage saga]
2011/09/11(日) 21:14:09.48 ID:3F2+R/XM0
澪「なあ、和」
和「何?澪」
13:一年中が田上の季節[sage saga]
2011/09/11(日) 21:16:18.80 ID:3F2+R/XM0
紬「あら唯ちゃんお帰りなさい。また和ちゃんの所に行っていたの?」
教室に戻り、自分の席に着こうとした唯を待ち構えていたかの様に、琴吹 紬が彼女に声を掛けてきた。
14:一年中が田上の季節[sage saga]
2011/09/11(日) 21:19:04.06 ID:3F2+R/XM0
唯「そう言えばムギちゃん。律っちゃんはどうしたの?」
いつもなら、紬と一緒に居る筈の律がいない。昼休み前までは居たのに、教室を見回してもその存在を確認できなかった。
15:一年中が田上の季節[sage saga]
2011/09/11(日) 21:22:12.67 ID:3F2+R/XM0
だが、その紬の懸念は、いかに彼女や澪であってもどうしようもない話だった。だから、今はただただ律が無事に覚醒して、自分たちの側に付いてくれる事を信じるのみだ。今の自分の立場で信じると言うのもおかしな話ではあるが……。
唯「私には憂もあずにゃんも、そして和ちゃんもいる。だから私は全然大丈夫だよムギちゃん。でもホントはムギちゃんも澪ちゃんも、そして律っちゃんとも一緒に居たかったな……」
16:一年中が田上の季節[sage saga]
2011/09/11(日) 21:25:38.46 ID:3F2+R/XM0
紬「ところで唯ちゃん。今日は軽音部(ぶかつ)に顔を出してくれるの?」
唯「ごめんねムギちゃん。今日はとっても大事な用事があるんだ。また今度ね」
17:一年中が田上の季節[sage saga]
2011/09/11(日) 21:33:31.28 ID:3F2+R/XM0
和「つまりこう言う事ね」
18:一年中が田上の季節[sage saga]
2011/09/11(日) 21:39:11.98 ID:3F2+R/XM0
生徒会の活動を終えた和は、その足で足早に平沢家に向かい、その家の姉妹に迎え入れられて、リビングのソファーに案内される。そこで、唯の妹である憂にお茶を差し出されそのまま姉に代わり彼女から、昼間の話しの続き(せつめい)を受けていた。
そして、彼女から説明を受けた和は、漸(ようや)くある程度の得心がいった様子であった。
19:一年中が田上の季節[sage saga]
2011/09/11(日) 21:43:43.63 ID:3F2+R/XM0
和「それで、あなた達姉妹は神側。あと、澪とムギは悪魔側だと言う訳ね。どうりでこの所の唯と澪達の雰囲気がおかしかった訳だわ」
唯「うん、そうなんだよ和ちゃん。あと、あずにゃんも私達と一緒で神さま側だよ」
20:一年中が田上の季節[sage saga]
2011/09/11(日) 21:47:33.01 ID:3F2+R/XM0
憂「うん、それはまだだよ」
憂が頷きながら答える。そして、説明が一通り済んだと判断した憂は、「ちょっと席を外すね」と二人に断って、キッチンの方に消えて行った。
21:一年中が田上の季節[sage saga]
2011/09/11(日) 21:50:55.36 ID:3F2+R/XM0
今でも犯人も、またその手口すら全く手掛かりが掴めず、政府と警察、防衛庁(現省)はテロ組織の犯行だとしているが、実際は完全に迷宮入りしてしまっていた。
被害者の中の一人は、交差点を渡る直前、いきなり爆発したかのような衝撃を受けたと証言してはいるが、爆発物の痕跡は見つかっておらず、道路は極めて鋭利且つ、巨大な刃物の様なもので切り裂かれ、信号機はポールを斬り落とされ、周辺のビルも少なからず傷跡を残していた。
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