過去ログ - まどか「無限の中のひとつの奇跡」
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72: ◆oQV5.lSW.w[sage saga]
2011/10/13(木) 02:44:08.01 ID:oIK4Qu7A0
「どうやら彼女にも、魔法少女の資質がありそうだね。
はっきり言って足手纏いレベルの素質でしかないけど」
気使いなどとは無縁のキュゥべえの、余りにも酷い台詞。
こいつはさっきまで、マイペースで黙々とグリーフシードを回収していた。そういう奴だ。
73: ◆oQV5.lSW.w[sage saga]
2011/10/13(木) 02:45:06.95 ID:oIK4Qu7A0
立ち上がったそいつは、点り始めた街灯を飛び石のように跳び渡ってこちらに迫り
あたし達の目の前5mくらいのところに着地して、ランチパックか何かの欠片を口に放り込んだ。
変身はしていないけど、どう見ても人間業じゃない。
マミさんが名前を知っている辺りからしても、やはり魔法少女なんだろう。
74: ◆oQV5.lSW.w[sage saga]
2011/10/13(木) 02:46:06.72 ID:oIK4Qu7A0
「テメェもだよ。気に入らねぇ。マジ気に入らねぇ。
死んだヤツの穴埋めに、何人使う気だよ!?」
気に入らないのはこっちだ。マミさんは凹ましたから、今度はほむらが標的?
――死んだヤツとか、穴埋めとかって、何だよその無神経な言葉。
75: ◆oQV5.lSW.w[sage saga]
2011/10/13(木) 02:47:16.36 ID:oIK4Qu7A0
虚空から、槍が抜かれ、走った。
石突がほむらの胸元を衝き、その身体をビリヤードの玉の様に、遥か向こうまで跳ね飛ばす。
「明美さん!」
76:視点:真矢エリ ◆oQV5.lSW.w[sage saga]
2011/10/13(木) 02:48:52.39 ID:oIK4Qu7A0
肌を冷やす風の吹き荒ぶ中、今日最後の陽の光を浴びる、長い黒髪が撥ね上げられて
「殺し合いを、しましょう」
その言葉を合図に、二人の身体が光に包まれ、戦いの装束が纏われる。
77: ◆oQV5.lSW.w[sage saga]
2011/10/13(木) 02:49:56.06 ID:oIK4Qu7A0
「何故、弓も翼も出さねぇ」
「貴方相手に、弓を引いている暇なんて無いわ」
「飛べば、済むだろう」
78: ◆oQV5.lSW.w[sage saga]
2011/10/13(木) 02:50:50.97 ID:oIK4Qu7A0
止まった世界の中、風の大きな吐息が、赤と黒の髪を宙へと巻き上げる。
明美先輩の口が、静かに開く。
「――私の、負けね」
79:視点:真矢エリ ◆oQV5.lSW.w[sage saga]
2011/10/13(木) 02:55:25.86 ID:oIK4Qu7A0
漏斗のような器具――ドリッパーだっけ?に、濾紙をセットする。
コーヒーなんて、インスタントのやつしか淹れたこと無いけど
ただお湯を注ぐだけだし、難しくは無い……よね?
「んー、どれが、いいのかな」
80: ◆oQV5.lSW.w[sage saga]
2011/10/13(木) 02:56:48.13 ID:oIK4Qu7A0
時計の針を見ながら、色々と思う。
私は、無力で、冷淡だ。
常に自分のことで手一杯で、誰かのことを構う余裕が持てない。
81: ◆oQV5.lSW.w[sage saga]
2011/10/13(木) 02:57:42.59 ID:oIK4Qu7A0
4分経過。
お湯の分量は目盛りがあるから大丈夫。えと、カップは温めておくんだっけ?
一気に注ぐよりはゆっくり注いだ方がいいんだろうか、やっぱり。
82: ◆oQV5.lSW.w[sage saga]
2011/10/13(木) 02:58:33.68 ID:oIK4Qu7A0
「ふっふー。通はやっぱりブラックなのだよ」
……うん、美樹先輩だからしょうがない。
私は素直に角砂糖を2個。敷島さんも1個。
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