過去ログ - 魔王「世界の半分はやらぬが、淫魔の国をくれてやろう」
1- 20
386: ◆1UOAiS.xYWtC[saga]
2011/12/14(水) 02:05:21.99 ID:NBSc6G9uo
切っ先を、眼前の玉座へゆっくりと向ける。
まるで、敵にそうするかのように。
眼光は鋭く前を向き、切っ先を通して玉座に殺気を放っているかに見えた。

勇者「……『お前』は生まれない。絶対にな」
以下略



387: ◆1UOAiS.xYWtC[saga]
2011/12/14(水) 02:25:24.79 ID:NBSc6G9uo
厨房で、彼女は一人晩餐の準備を進めていた。
黙々、というよりは我武者羅に。
幽鬼のように、感情が薄い表情で。
感情を少しでも出せば、崩れて涙に化けてしまいそうだから。

以下略



388: ◆1UOAiS.xYWtC[saga]
2011/12/14(水) 02:45:04.17 ID:NBSc6G9uo
サキュバスA「…刃物を手にして思いつめた顔の女を、一人になんてできませんわ」

頬を緩め、茶化しながら厨房へと入る。
邪魔になりそうな翼を一時的に隠し、調理台の隙間を縫って堕女神に近づく。

以下略



389: ◆1UOAiS.xYWtC[saga]
2011/12/14(水) 03:13:49.09 ID:NBSc6G9uo
堕女神「……」

サキュバスA「……最後の夜は、貴女とともに過ごしたいと、あの方は願いましたわね」

手を止め、堕女神は彼女の方へ目を向けた。
以下略



390: ◆1UOAiS.xYWtC[saga]
2011/12/14(水) 03:36:28.19 ID:NBSc6G9uo
城内を一回りした勇者は、いつの間にか、食堂近くの廊下へと戻ってきていた。
ここにいれば誰かが見つけてくれるだろう、と思ったのもある。
もう一つは――俗がすぎるが、併設された厨房からの、夕餉の香りに引き寄せられた。

何気なく、飾られた銅像を見ていた。
以下略



391: ◆1UOAiS.xYWtC[saga]
2011/12/14(水) 04:10:58.14 ID:NBSc6G9uo
大食堂へと続く目の前の扉を開けようとした。
手を扉へ伸ばした瞬間、止まる。

勇者「……なぁ」

以下略



392: ◆1UOAiS.xYWtC[saga]
2011/12/14(水) 04:54:08.58 ID:NBSc6G9uo
彼が、一人ではあまりにも大きな卓につくと、すぐに前菜が運ばれた。
茸を用いた固形の蒸し物に、野菜を添えられた皿だ。
一口運ぶと、口の中に芳醇な香りが広がり、それによって食欲が更に増進された。

物足りない量のそれを片付けると、次はスープ。
以下略



393:SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)[sage]
2011/12/14(水) 05:17:35.91 ID:8cu139VPo
こんな時間になんて美味そうな物を書くんだ…
この鬼!


394: ◆1UOAiS.xYWtC[saga]
2011/12/14(水) 05:20:50.52 ID:NBSc6G9uo
勇者「…ありがとう。忘れられない味だったよ」

ティーカップを傾け、礼を述べる。
熱気を伴った香りが口内に満ちて、残った風味をリセットする。

以下略



395: ◆1UOAiS.xYWtC[saga]
2011/12/14(水) 05:32:33.52 ID:NBSc6G9uo
心地よい満腹感を得て、自室のベッドへ大の字に寝る。
剣はエンドテーブルへ立てかけ、ズボンのベルトも緩め、楽な姿に。

勇者「…魔王。待っていろ。……俺は、お前に屈する事は無い」

以下略



396: ◆1UOAiS.xYWtC[saga]
2011/12/14(水) 05:39:08.50 ID:NBSc6G9uo
すまないが、眠ります
また何度か寸止めをしてしまうかもしれないが、どうかご勘弁を

おやすみなさい


1002Res/289.44 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice