686: ◆tUNoJq4Lwk[saga]
2012/01/20(金) 20:52:56.20 ID:W7oVHpI5o
687: ◆tUNoJq4Lwk[saga]
2012/01/20(金) 20:53:48.89 ID:W7oVHpI5o
客の帰った静かな屋敷の縁側で、この“ミセ”の主、壱原侑子は夏の太陽に照らされる
庭を眺めていた。
688: ◆tUNoJq4Lwk[saga]
2012/01/20(金) 20:54:32.43 ID:W7oVHpI5o
「その話、私も聞きたいわ」
そう言ったのは、もう一人の従業員、巴マミである。
689: ◆tUNoJq4Lwk[saga]
2012/01/20(金) 20:55:55.24 ID:W7oVHpI5o
「そう、特異点という言葉には色々と意味はあるけれど、彼の場合は周囲の状況に関わらず
自己を保持することが可能な能力、とでも言えばいいかしら」
「……?」
690: ◆tUNoJq4Lwk[saga]
2012/01/20(金) 20:56:31.03 ID:W7oVHpI5o
「エネルギーか……」
「でも、その反動もある。異界の力を利用することによって、物の怪や悪霊が発生したりするわ。
もちろん、あなたたちの言う“魔女”というのもその一種ね」
691: ◆tUNoJq4Lwk[saga]
2012/01/20(金) 20:57:16.36 ID:W7oVHpI5o
と、杏子は答える。
「惜しいわね」
692: ◆tUNoJq4Lwk[saga]
2012/01/20(金) 20:58:28.22 ID:W7oVHpI5o
「まあね。伊達に長生きはしていないわよ。たっくさんの人が死んだわ」
「うへえ。さすが“極東の魔女”だけのことはある」
693: ◆tUNoJq4Lwk[saga]
2012/01/20(金) 20:59:24.49 ID:W7oVHpI5o
「ええ、確かに私の力も供給している。でも、いくら私でも“存在しないもの”を現出させる
ことはできない」
「ん?」
694: ◆tUNoJq4Lwk[saga]
2012/01/20(金) 21:01:02.03 ID:W7oVHpI5o
すると侑子が、
「お姉さんは、何でも御見通しよ」
695: ◆tUNoJq4Lwk[saga]
2012/01/20(金) 21:02:31.36 ID:W7oVHpI5o
地上のセミの声が届かない地下鉄のホーム。
そこで播磨とまどかは並んで電車が来るのを待っていた。
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