過去ログ - 酒場で戦士募集したら勇者が仲間になった5
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326:れいまぁ ◆9ozEqs2lE0cc[saga]
2012/04/01(日) 01:52:14.81 ID:5ErbohVa0
 少女が母親に懇願し、目一杯背伸びをしたおめかし姿。
 の成れの果てだった。せっかくの浴衣は着崩れて、帯はゆるゆる髪はボサボサ。

 「あ、キモノ着てる!」

以下略



327:れいまぁ ◆9ozEqs2lE0cc[saga]
2012/04/01(日) 01:53:43.04 ID:5ErbohVa0
 「違うよ。天狗じゃない、あの島に行こうと思うんだ」

 少年が指差す先にあるものは、島。海を挟んで数百メートルの所に、小さな島があった。
 渡行禁止の島、離れ島、ちいじま。
 呼び名は色々あるが、正式な名称を知る者は少ない。
以下略



328:れいまぁ ◆9ozEqs2lE0cc[saga]
2012/04/01(日) 01:55:22.98 ID:5ErbohVa0
 「……」

 しかしこの少年からすればこれ以上ない不可思議に違いない。むしろ今まで興味を持たなかったのがおかしいくらいなのだ。

 「で、でも。それに道はすぐ消えちゃうって。危ないよぉ」
以下略



329:れいまぁ ◆9ozEqs2lE0cc[saga]
2012/04/01(日) 01:58:00.91 ID:5ErbohVa0
 ドンドンドン。ピーヒャララ。

 「はっ、はっ、はっ」

 少年達は走った。離れ島に通じる海の道が現れるという場所まで。
以下略



330:れいまぁ ◆9ozEqs2lE0cc[saga]
2012/04/01(日) 01:59:20.33 ID:5ErbohVa0
 「ふー……」

 半分ほど進んだところで、少年は何かに惹かれるように後ろを振り向く。

 「……」
以下略



331:れいまぁ ◆9ozEqs2lE0cc[saga]
2012/04/01(日) 02:00:40.62 ID:5ErbohVa0
 「そうかなぁ」

 「そうだよ、絶対そう!!」

 二人が話しながら歩いていると、少年は石造りの階段を見つける。手すりが無く、草が生い茂った状態の石階段。
以下略



332:れいまぁ ◆9ozEqs2lE0cc[saga]
2012/04/01(日) 02:02:00.89 ID:5ErbohVa0
 「ほっ、ほっ!!」
 
 もうあと少し。
 少年が石階段から顔を出すと、

以下略



333:れいまぁ ◆9ozEqs2lE0cc[saga]
2012/04/01(日) 02:02:54.78 ID:5ErbohVa0
 「うーむ」

 少年は唸る。早くも万策が尽きてしまった。なんて聞いてみたらよいものか。
 少年が腕を組み、頭を捻っていると、天狗が少年に近づいて右拳を差し出してきた。

以下略



334:れいまぁ ◆9ozEqs2lE0cc[saga]
2012/04/01(日) 02:03:57.41 ID:5ErbohVa0
 「……」

 天狗は飴の乗った自分の手をずっと眺めている。表情はうかがえないので、天狗が何を考えているのか知る術は無い。

 「今日もらったやつだから腐ってないよ?」
以下略



335:れいまぁ ◆9ozEqs2lE0cc[saga]
2012/04/01(日) 02:05:07.04 ID:5ErbohVa0
 「ま、まってよもー。はっ、はっ……これはトンネル?なんでこんなのがあるの?」

 「わからない!でも、でもここを潜ったら!!」

 もしかしたら向こうの世界に行けるかもしれない。
以下略



336:れいまぁ ◆9ozEqs2lE0cc[saga]
2012/04/01(日) 02:10:59.51 ID:5ErbohVa0
 「もうー、置いてかないでって言ったのにぃ!!」

 トンネルから涙声の少女が現れた。

 「……ごめん」
以下略



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