233:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2012/03/12(月) 15:02:11.49 ID:69+KWEEq0
乙
次の推測はどんなかな
234:にゃんこ[saga]
2012/03/13(火) 18:00:24.51 ID:j2MHioAf0
元の世界に戻れない。
元の生活に戻れない。
考えたくない事だった。
そんな事、認めるわけにはいかなかった。
でも、和だって、簡単にそんな事を口にしてるはずが無かった。
235:にゃんこ[saga]
2012/03/13(火) 18:02:15.94 ID:j2MHioAf0
「ありがとう、律。
私、意地の悪い質問したわね、ごめんなさい。
運命なんて、私にもあるかどうか分からない。
あったとしても、それを変えられないのなら、運命の存在なんて知りたくないわ。
236:にゃんこ[saga]
2012/03/13(火) 18:10:45.34 ID:j2MHioAf0
分かってはいた事だけど、人に言われてしまうと複雑な気分だった。
私達が元の世界に帰れず、一生八人だけでこの世界に生きていくって未来……。
考えたくないけど、考えなきゃいけない事だ。
その未来……、私達は絶望せずに生きていけるんだろうか……?
237:にゃんこ[saga]
2012/03/13(火) 18:12:54.18 ID:j2MHioAf0
「何を見てるのよ、律?」
考え事が終わったのか、首を傾げながら和が私の耳元で囁いた。
しまった。
238:にゃんこ[saga]
2012/03/13(火) 18:34:03.31 ID:j2MHioAf0
「うっ……、あっ……」
声が出せない。
顔が熱いのは、勿論のぼせたせいじゃない。
239:にゃんこ[saga]
2012/03/13(火) 18:34:33.58 ID:j2MHioAf0
そんな重要な事を私なんかが聞いちゃっていいものなんだろうか。
そう思わなくもなかったけど、和に信頼されてるらしいのは単純に嬉しかった。
信じられてるんだったら、出来る限りその信頼には応えたい。
私は小さく息を吸い込んでから、ゆっくり頷いた。
ほっとした表情を一瞬浮かべてから、和が続ける。
240:にゃんこ[saga]
2012/03/13(火) 18:35:06.28 ID:j2MHioAf0
今回はここまでです。
やっとタイトルが出てきました。
241:にゃんこ[saga]
2012/03/16(金) 20:04:36.92 ID:/aEQ2O590
私が考えていた事に気付いたのか、和が軽く私の肩を叩いた。
視線を戻すと、これまで以上に真剣な表情で和が私を見つめていた。
「この世界が本当に誰かの心の中なのか、誰かの夢なのかは分からないわ。
242:にゃんこ[saga]
2012/03/16(金) 20:09:42.40 ID:/aEQ2O590
「あの樹……、大木なんだし、切られてなんかいないわよね?
今もあの公園にあるはずよね……?
最近行ってなかったからそこが分からないんだけど、
私の中の唯とあの樹の記憶は夢や幻想なんかじゃないわよね……?」
243:にゃんこ[saga]
2012/03/16(金) 20:10:31.59 ID:/aEQ2O590
和が辛そうに呟く。
自分の記憶と現実の世界の間に、大きな差がある事に気付かされてしまったんだ。
そんなの私だって嫌だ。
自分の思い出が否定されるって事は、自分自身を否定されるって事なんだから。
だから、私は和がその話題を切り出すより先に言ってやった。
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