312:にゃんこ[saga]
2012/03/31(土) 17:59:22.43 ID:dC3rBIds0
「純ったら、もー!
勝手に写真撮らないでよー!」
私にツインテールを掴まれた状態で、梓が右手を上げて頬を膨らませる。
313:にゃんこ[saga]
2012/03/31(土) 18:00:10.83 ID:dC3rBIds0
「ちょっとちょっと……!
私にも写真見せてくれって……!」
「私にも見せなさいよ、純ー!」
314:にゃんこ[saga]
2012/03/31(土) 18:01:05.89 ID:dC3rBIds0
「吹けないのに口笛っぽい声出さないで下さいよ……、じゃなくて!
一体、どんな写真だったんですかっ?
私にも見せて下さいよー!」
315:にゃんこ[saga]
2012/03/31(土) 18:01:35.97 ID:dC3rBIds0
「それより純ちゃん、カメラ持って来るなんていい判断だよ!
澪の奴も写真が好きだからさ、
あいつにでも渡してライブの様子を撮りまくってもらおうぜ!」
316:にゃんこ[saga]
2012/03/31(土) 18:02:32.67 ID:dC3rBIds0
「よっしゃあっ!」
教室が揺れるくらいの大声を出してから、皆をフレームの中に入るよう集める。
腕を精一杯伸ばして、出来る限りの笑顔を浮かべてみせる。
317:にゃんこ[saga]
2012/03/31(土) 18:03:10.90 ID:dC3rBIds0
◎
318:にゃんこ[saga]
2012/03/31(土) 18:03:55.97 ID:dC3rBIds0
途端、息を呑んだ。
紙には見覚えのある絵と癖のある文字が書かれていた。
『おまえのうしろに真っ白いイルカの親子が』という文字と。
我ながら下手糞なイルカの絵。
我ながら、だ。
319:にゃんこ[saga]
2012/03/31(土) 18:05:23.65 ID:dC3rBIds0
急に。
「りっちゃん、おいっす!」
320:にゃんこ[saga]
2012/03/31(土) 18:06:04.58 ID:dC3rBIds0
「おっと……」
私は立ち上がって、梓に近付いていく。
やばいやばい、すっかり忘れてた。
321:にゃんこ[saga]
2012/03/31(土) 18:07:04.84 ID:dC3rBIds0
「な……っ?」
それ以上、言葉が出なかった。
これまで散々異常事態を経験してきたってのに、
322:にゃんこ[saga]
2012/03/31(土) 18:07:44.53 ID:dC3rBIds0
私だって……、
私だって、頭の中がぐしゃぐしゃで、
何が起こったのか分からなくて、
怒るべきなのか泣くべきなのかも分からなくて。
ただその場に立ち竦んでしまって。
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