7:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2012/02/06(月) 22:26:32.76 ID:7mExSTOs0
いい方法は…。堂々巡りだ。こんな時、一夏がいてくれたら、いや、今は困る。
なにせ今の私は重要なアイテムが一個足りない。それが一夏に知れたら、変な女の子って思われてしまう。
ノーブラで散歩、痴女。乙女はそんなことしないから、結婚相手に選ばれない。困る。とても困る。
そうじゃない、とにかく折角一人で考える時間ができたんだから、少し頭を冷やしておかなければ。でも、一夏が…。
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2012/02/06(月) 22:29:17.98 ID:7mExSTOs0
結婚…。確か、日本の法律では、男性は18になったら結婚できるはず。そうすれば、
妾の子供である私をデュノアは面倒見ずに済むようになり、無関係になれる。あとは
織斑先生を説得して判を押させて、うぅいちばん難しそうだけど、やらなければ未来はない。
今まで、夢物語か幻想かと思っていたことが、急に現実味を帯びてきた。今までは、
ただ単なる乙女の純情のみで一夏にアタックしていたが、もしかすると一夏を射止めることが
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2012/02/06(月) 22:30:48.46 ID:7mExSTOs0
夜明け。青から赤へ色移ろう空、抱きしめてくれる人はいない。思考は尽きなかったが、
夜明けの散歩もそろそろ飽きてきた頃、シャルは自分の部屋に引き上げようと踵を返した。
建物に近づくにつれ、部屋の窓がはっきりと目に映る。ついつい、一夏の部屋を探してしまう
シャルは、次の瞬間、自分はまだ寝ぼけているのではと疑った。夜明け直後にもかかわらず、
一夏の部屋に灯りがともっていた。
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2012/02/06(月) 22:32:45.44 ID:7mExSTOs0
「たまたま朝早くに目覚めちゃって。散歩してたら一夏の部屋に灯りがついたから。ほら、
最近すれちがいが多かったからどうしてるかな〜って」
当たり障りのない答えを出してしまった自分に辟易したものの、このチャンスをどう生かすかに
考えが及ばない。赤面したのは、ほら、不意に一夏が裸だったからなどと誤魔化したものの、
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2012/02/06(月) 22:36:58.79 ID:7mExSTOs0
この季節ともなれば、学園を出た後の進路も決まってくる生徒が多くなってくる。現に、クラスメイトの半分が
国の研究機関や、民間会社などに決まっていて、ほかのクラスでは、日本の代表に選ばれた人も出た。
「男って事もあって代表には選ばれなかったけど、お陰様で倉持技研に決まったよ。白式も一緒にね。」
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2012/02/06(月) 22:38:37.61 ID:7mExSTOs0
唐突に一夏がまじめな顔になる。続いて一夏の口からは予想通りというか、よく覚えていたと言うべきか、
言葉が続いた。
「シャルは、卒業後どうなるんだ。いまのところ」
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2012/02/06(月) 22:40:37.59 ID:7mExSTOs0
「あのとき、特記事項があるから、卒業までに考えればいいって言ったと思う。でも、あと半年ぐらいで
卒業するんだから、そろそろ作戦を決めておかないとと思ってたんだ。」
ほい、と湯飲みを渡す一夏。ところがシャルは気が動転したまま湯飲みを受け取ってしまったものだから、
湯飲みの熱さまでは気が回らず、思い切り湯飲みを握ってしまった。放り出してしまった湯飲みの中身は、
14:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2012/02/06(月) 22:43:11.51 ID:7mExSTOs0
改行にむらあり。修行が足りません。
冷水から腕を放した一夏は濡れた腕を拭きつつ話を前に戻した。布越しに伝わる淡い感触は頭の隅に
追いやるとして、今考えなければならないのは、シャルの胸が柔らかすぎた件について、もとい、
近い将来についてだ。デュノア社に背いたことで訴えられる可能性がある限りは、何らかの手だてを
15:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2012/02/06(月) 22:44:59.80 ID:7mExSTOs0
「いっそ、IS学園の教官になるというのは。」
「!!」
出任せのつもりで一夏は言ってみたが、もしかするとがあるかも知れない。シャルほどの器用さと
実力を兼ね揃えていれば、教官は無理だとしても、助手くらいはできる。幸い、毎年の
16:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2012/02/06(月) 22:46:55.29 ID:7mExSTOs0
朝食を一夏と摂ったシャルは、一夏の部屋で話したとおり、学園の事務所に足を延ばした。
担当の先生は不在だったが、申し込むための書類がいとも簡単に出てきて少し拍子抜けしたぐらいだった。
悪いことが起こるかも、いや、そんなこと無い。今までが悪すぎたんだから、これくらい
あってもいいよね、と自分に言い聞かせ、もらった書類をノーブラな胸に抱き、部屋へ急いだ。
部屋に戻るとラウラがなんだかそわそわしていた。
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