過去ログ - 少女「ずっと、愛してる」
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76:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/02/08(水) 17:05:03.72 ID:A45p+aH70
一人殺るのも、百人殺るのも同じさ。
どうせこいつら、ほっといてもまた増えるし。
いいんだ、きっといいんだ。
むしろ沢山殺した方が、師匠は驚いてしまって怒っている場合じゃなくなるかもしれない。
さっき殺した魔法使いに全部罪を擦り付けて。
以下略



77:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/02/08(水) 17:05:34.50 ID:A45p+aH70
さぁやろう。
そうしよう。
早くやろう。
早くやろうよ。

以下略



78:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/02/08(水) 17:06:05.10 ID:A45p+aH70


 白目を剥いて痙攣している相手を呆れた顔で見下ろし、黒コートの大男は息をついた。そしてポケットから右手を出し、自分の顔から飛び出したコードをカリカリと指先で掻く。
凄まじい惨状だった。
ここで止めなければ、まず間違いなくこいつはここ一帯を、この謎の力……魔法でぶち壊してしまっていただろう。それが確信できるほどの破壊痕だ。
以下略



79:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/02/08(水) 17:06:37.20 ID:A45p+aH70
瓦礫の隙間や光の死角などに潜り込んで、他の影と同化したのだ。
軽く首の骨を鳴らし、また息をついた大男の目に、まだ無事だった方の階段から小さな白い影が駆け上ってくるのが見えた。
それは、すらりと長い足と尻尾を持った一匹の猫だった。鼻がツンと上を向いていて、立派なヒゲが長すぎるほど外に広がっている。赤い瞳だった。アルビノなのかもしれない。
その猫の頭には、やはり白いモルモットがピンク色の指でしがみついていた。こちらの目も赤い。モルモットの方は子供の握り拳ほどの大きさで、どちらかというとトビネズミのようにも見える。肌色の足と尻尾が覗いているが、それらを覆うように、長く細かい毛が毛玉のように生えている。
それら二匹の動物には、色素欠乏というアルビノ症状以外にもう一つの共通点があった。
以下略



80:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/02/08(水) 17:07:10.00 ID:A45p+aH70
「一体全体何がどうなってこうなったの? さっぱり分かんない。私分かんない」

やけにくっきりとした、しかし囁き声のように小さな滑らかな女性の声が周囲に響いた。

「……」
以下略



81:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/02/08(水) 17:07:38.93 ID:A45p+aH70
「埃っぽいわ、ここ。埃っぽい」

「うん、埃っぽい。実に埃っぽい」

「……ヤカマしいゾ。静かニシロお前ラ」
以下略



82:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/02/08(水) 17:08:07.76 ID:A45p+aH70
「そいつ食わせて。ねぇ食わせて」

「うん、食わせて。まぁ、核が二つもある! デリシャス! そうきっと多分!」

「うん、きっと多分!」
以下略



83:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/02/08(水) 17:08:35.35 ID:A45p+aH70
問題は、このガキが彼女の……大男の姉の家族であるという事実であった。
しかしこれは……。

「ルアの黒い一族じゃネェカ……」

以下略



84:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/02/08(水) 17:09:01.38 ID:A45p+aH70
「ねぇ、功刀、ねぇ功刀」

猫が口をもぐもぐと動かした。その赤い瞳が、らんらんと輝いて影に沈みこんでいく爪のことを見ている。

「お腹空いたなぁ。空いた。きっと、絶対に多分」
以下略



85:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/02/08(水) 17:09:33.54 ID:A45p+aH70
「美味しそうじゃん? つんつんつんつん鼻をくすぐるね。くすぐるね」


二匹の視線が、同時に爪が殺した女性従業員の首なし死体に注がれる。
「……勝手ニシロ」
以下略



86:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/02/08(水) 17:14:22.90 ID:A45p+aH70
お疲れ様です、第三話に続かせていただきますm(_ _)m

キャラ設定など細かいことは、>>1のWikiと前スレをご参照ください。

ご意見、ご感想、ご質問など、どんどんください。
以下略



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