過去ログ - 少女「それは儚く消える雪のように」
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22:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/02/20(月) 21:25:54.51 ID:WO2eriwB0
<最適化完了。撃てます>
淡白な声。
機械の声。
23:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/02/20(月) 21:27:08.99 ID:WO2eriwB0
*
青年は大きく息を吐いて、顔を両手で覆った。
張り詰めていた緊張が一気に抜けてしまっていた。
24:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/02/20(月) 21:34:47.07 ID:WO2eriwB0
誰もいない白すぎる廊下。
明るすぎる照明。
全てが嫌味なくらいに、ここは軍の医療施設だ。
25:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/02/20(月) 21:35:36.67 ID:WO2eriwB0
電子掲示板は未だに手術中を示すランプが点灯していた。
もう一度蛍光灯を見上げる。
そこで、昨日の死星獣を破壊した
26:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/02/20(月) 21:36:23.84 ID:WO2eriwB0
視線を向けた先にはまた、
彼と同じような黒尽くめのスーツを着た男性が歩いてくる所だった。
こちらは顎に僅かなヒゲを蓄えていて、
絆に比べれば少しばかり年上であるかのような印象を受ける。
27:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/02/20(月) 21:39:04.49 ID:WO2eriwB0
「愛(マナ)、どうしたんだ、こんなとこまで」
猫のようにスーツの胸に顔をうずめてくる少女を撫でながら、
絆は近づいてきた男性を見上げた。
28:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/02/20(月) 21:40:06.64 ID:WO2eriwB0
「大丈夫だ。こいつらはこいつらなりにちゃんと考えてるよ」
「……お前も負けず劣らず能天気だよな、絃(ゲン)。
おい愛、いつまでくっついてるんだ?」
29:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(埼玉県)[sage]
2012/02/20(月) 21:41:33.57 ID:SSlalQ2zo
新スレ乙!
これ丁度HPのほうで見てたやつだわwww
30:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/02/20(月) 21:42:05.25 ID:WO2eriwB0
そこで金髪の少女の目が潤んでいることに気づき、
クーラボックスをあけて中から一つ、アイスクリームのカップとスプーンを取り出す。
「ほら泣くな。ちょっと仕事が忙しかっただけだって。
別にお前のことを忘れたわけじゃないよ。アイス食うか?」
31:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/02/20(月) 21:42:40.95 ID:WO2eriwB0
しばらく二人の間を沈黙が包む。
その空気を読めないのか、愛だけは嬉しそうにアイスクリームを口に運んでいた。
「……長いな、今回は前よりも」
32:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/02/20(月) 21:46:04.87 ID:WO2eriwB0
淡々と彼は続けた。
その言葉の意味。
重すぎる言葉。
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