過去ログ - 少女「それは儚く消える雪のように」 2
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475:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/04/09(月) 17:16:07.84 ID:KsGx2YfE0
「何をしている?」

駈に聞かれ、絆は叫ぶように言った。

「圭を助けに行く! 
以下略



476:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/04/09(月) 17:16:42.14 ID:KsGx2YfE0
「え……」

絆はわななく手で、目の前の資料を手に取った。

「解剖…………結果…………?」
以下略



477:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/04/09(月) 17:17:22.45 ID:KsGx2YfE0
「解剖結果……? 意味が分からない。
だって、圭はさっきまで、
俺の前にいたんだぞ……いくら眠らなくたって、
気遣いが出来なくったって……これからだったんだぞ? 
俺の前で、叫んでたんだぞ……これから生きて、
以下略



478:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/04/09(月) 17:18:00.54 ID:KsGx2YfE0
「解剖の時、最後までずっとこれを
握っていたそうだ。
医師が指を切除するまで、離さなかったそうだよ」

「…………」
以下略



479:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/04/09(月) 17:18:32.15 ID:KsGx2YfE0
「先日、バロンのエフェッサー支部が、
同様な一斉攻撃を受けて壊滅した。
元老院の承認を待っているが、
近くエフェッサーはフォロントンへ
一斉攻撃をかけることになる」
以下略



480:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/04/09(月) 17:19:18.79 ID:KsGx2YfE0


アバラを折ったらしく、体に大きな
コルセットを巻いた渚が、
俯き加減で病室に入ってくる。
以下略



481:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/04/09(月) 17:19:49.13 ID:KsGx2YfE0
渚が顔を伏せたまま言う。

霧が、雪を椅子に座らせてから絆に駆け寄った。

「マスター! 酷いお怪我です!」
以下略



482:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/04/09(月) 17:20:24.08 ID:KsGx2YfE0
「絆……圭ちゃんは、どこに行ったの?」

雪にそう聞かれ、絆はずっと
「こう答えよう」と思っていた言葉を口に出した。

以下略



483:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/04/09(月) 17:21:04.29 ID:KsGx2YfE0
絆の胸が、傷のせいではなく、
その時確かに、押し込むように「ズキリ」と痛んだ。

「…………そうだな」

以下略



484:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/04/09(月) 17:21:44.62 ID:KsGx2YfE0
「…………これで五人かぁ」

小さな彼女の呟きに、
ビクッ、として絆は顔を上げた。

以下略



485:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/04/09(月) 17:22:29.20 ID:KsGx2YfE0
「沢山死んだね……私達だけじゃない。
他の子も、沢山死んだよ。
私、分かるんだ。目が見えないからかな
……聞こえるの。沢山の声。
みんな言うよ。『どうして?』って」
以下略



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