過去ログ - 少女「それは儚く消える雪のように」 2
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732:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/04/27(金) 18:35:47.20 ID:pjq4rUFZ0
じりじりと距離を詰めてくる絃を睨みながら、
絆は指先に力を込めようとして、
しかし体の感覚が完全に麻痺している
事実に気がついた。

以下略



733:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/04/27(金) 18:36:19.74 ID:pjq4rUFZ0
しかし、数秒間置いても何も起こらなかった。

「どうした、雪! 早く逃げろ!」

「……雪ちゃんは覚醒してるのか……
以下略



734:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/04/27(金) 18:36:50.71 ID:pjq4rUFZ0
死んで、しまうのか。

しかし、絆の予想はまた圧倒的に
裏切られてしまった。

以下略



735:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/04/27(金) 18:37:32.70 ID:pjq4rUFZ0
彼の近くにいた新世界連合の一人が、
小銃の引き金を引いた。

連続した射撃音が響き渡り、
雪の小さな体が跳ねた。
以下略



736:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/04/27(金) 18:38:12.44 ID:pjq4rUFZ0
「絆……」

雪は微笑んで、そしてかすれた声で続けた。

「……私、ちゃんと絆を助けられた……?」
以下略



737:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/04/27(金) 18:38:42.35 ID:pjq4rUFZ0
金属音がした。

周囲の新世界連合の人間達が、
無言で銃をコッキングして絆に向けていた。

以下略



738:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/04/27(金) 18:39:13.89 ID:pjq4rUFZ0
雪は呟くようにそう言うと、
段々と体温がなくなっていく
体を無理矢理に動かした。

新世界連合の人間達が、
以下略



739:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/04/27(金) 18:39:55.22 ID:pjq4rUFZ0
「今迄、一緒にいられて嬉しかった
……私は、あなたに会えて……
本当に良かった。
あなたに好きになってもらえて、
本当に良かった……」
以下略



740:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/04/27(金) 18:40:30.94 ID:pjq4rUFZ0
「絆あああ!」

手近な死星獣が戦劫王の姿に変化し、
乗り込んだ絃と二体のバーリェが、操縦桿を握る。

以下略



741:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/04/27(金) 18:41:09.37 ID:pjq4rUFZ0
「私達は変えてみせる、変わってみせる! 
だからあなたの言う新世界も、
理想郷も、私達には必要ない! 
私達は、ただ生きていたかっただけなのに! 
ただ好きな人と一緒に、生きていたかっただけなのに!」
以下略



742:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/04/27(金) 18:41:46.34 ID:pjq4rUFZ0
二体のバーリェが、操縦桿を握りこんで
歯を強く噛んでいる。

その後ろ姿を見て、絃はハッとして、
小さく呟いた。
以下略



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