過去ログ - 後輩「それじゃ、本当にこれでお別れです」
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12:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]
2012/04/24(火) 23:27:47.96 ID:qSbSwrSBo




 トンボは「ときどきは休みたかった」と言った。「そっちと一緒だよ」とも言った。
以下略



13:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]
2012/04/24(火) 23:28:35.06 ID:qSbSwrSBo

 ただぼんやりと過ごす。これはなかなかの苦行だ。

 他の人間は、熱心に部活動に打ち込んだり、勉強に励んだり、あるいは友人関係や恋愛に夢中になったりしている。
 そんな有意義な時間の過ごし方を外側からぼんやりと見ていると、強い不安や焦燥に駆られる。
以下略



14:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]
2012/04/24(火) 23:30:43.58 ID:qSbSwrSBo




 俺は校舎の屋上に寝転がっていた。太陽が燦々と輝き、空は青く、遥かまで澄んでいる。
以下略



15:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]
2012/04/24(火) 23:31:32.91 ID:qSbSwrSBo

 ここにいる限り、俺はずっとひとりきりだ。孤独というものはある種の安心を伴う。
 
 闖入者がいるとすれば――おそらくは、鳥か虫か。あるいは、もっと別な何かだけだろう。

以下略



16:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]
2012/04/24(火) 23:33:17.06 ID:qSbSwrSBo

 それでも俺は、スズメに対して可能なかぎり正直であることを心掛けている。
 なぜだったかは忘れてしまった。……近頃はずっとこうだ。自分がいつから屋上にいるのかさえ判然としない。分からないことが多すぎる。
 
 俺は立ち上がって、制服を叩いて埃を落とした。
以下略



17:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]
2012/04/24(火) 23:33:46.78 ID:qSbSwrSBo



「例の噂、聞いてない奴はいるか?」

以下略



18:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]
2012/04/24(火) 23:34:25.64 ID:qSbSwrSBo

 ハカセは呆れたような溜め息をついた。

「シラノ、お前、友達いないのか」

以下略



19:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]
2012/04/24(火) 23:35:34.18 ID:qSbSwrSBo

「失礼な」

 彼女はハカセの言葉に眉をひそめた。

以下略



20:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]
2012/04/24(火) 23:36:01.14 ID:qSbSwrSBo

 彼女の言ったことは半分くらいは本当だ。
 たしかに彼女は、教室では二人の女子としか会話しない。けれどそれは浮いているわけではなく、敬遠されているのだ。
 
 学年の中でも断トツの容姿を誇るシラノとその友人ふたりは、女子の中でどう扱われているかはしらないが、男子の中ではかなりの人気者だ。
以下略



21:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]
2012/04/24(火) 23:37:11.25 ID:qSbSwrSBo

「お前ら、もうちょっと社交的になれよ」

「わたしはいつでも社交的なつもりですよ。誰でも話しかけてくださいって感じです」

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22:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]
2012/04/24(火) 23:38:06.50 ID:qSbSwrSBo

「お前は知ってるか」

 ハカセはトンボに水を向けた。

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