133: ◆IsBQ15PVtg[saga sage]
2012/07/17(火) 04:23:55.47 ID:wjxL0IG/0
――が。
今、この場で目にしている光景は――絶対能力進化実験の時とは、あまりに異質だった。
134: ◆IsBQ15PVtg[saga sage]
2012/07/17(火) 04:24:45.11 ID:wjxL0IG/0
美琴(……マジで気が狂ってしまう!!)
一旦、外側の窓へと目を向ける。
そして、手近な窓から1枚1枚押したり引いたりしながら、開かないかを確かめだした。
135: ◆IsBQ15PVtg[saga sage]
2012/07/17(火) 04:26:25.22 ID:wjxL0IG/0
由香「……うん……」
涙声だったが――小さく返事をして、首を微かに縦に振った。
136: ◆IsBQ15PVtg[saga sage]
2012/07/17(火) 04:27:07.28 ID:wjxL0IG/0
美琴「ひっ……」
思わず情けない声をあげた。
全身をぞわっとした悪寒が走る。
137: ◆IsBQ15PVtg[saga sage]
2012/07/17(火) 04:27:34.04 ID:wjxL0IG/0
壁に接するように、置かれた1脚の椅子。
それは、実験用の丸椅子ではなく――他の教室でも目にした、小学生用の古びた木製の椅子。
138: ◆IsBQ15PVtg[saga sage !red_res]
2012/07/17(火) 04:28:09.07 ID:wjxL0IG/0
肩の辺りの服は原形をとどめないぐらいに黒く焦げてしまい。
首元の辺りに至っては、すっかり溶けてしまって。
139: ◆IsBQ15PVtg[saga sage]
2012/07/17(火) 04:28:41.31 ID:wjxL0IG/0
由香「……ひ……うぷっ!!」
美琴に連られて、その"人物"を目の当たりにしてしまう。
その途端、悲鳴を上げるよりも、急激に吐き気が襲った。
140: ◆IsBQ15PVtg[saga sage !red_res]
2012/07/17(火) 04:30:05.53 ID:wjxL0IG/0
手首から先の両手が、さらには腰がすっぱりと断ち切られて。
腰の辺りにある断面からは、赤い筋肉や白い骨格が晒しだされていて。
141: ◆IsBQ15PVtg[saga sage !red_res]
2012/07/17(火) 04:32:18.00 ID:wjxL0IG/0
耳の外周の一部、さらには鼻の先は、皮膚が溶けるか、もげるかしたのだろうか。
肉が欠けていて、そこから骨が露出していた。
142: ◆IsBQ15PVtg[saga sage !red_res]
2012/07/17(火) 04:33:36.10 ID:wjxL0IG/0
胸から下の辺りは油があまりかかっていなかった。
着ているのが、ベージュのブレザーだと分かる。
143: ◆IsBQ15PVtg[saga sage]
2012/07/17(火) 04:34:23.32 ID:wjxL0IG/0
美琴「……な……どういうことよ……これ……」
なおも息を荒げながらも、足元にある切断死体に歩み寄る。
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