過去ログ - 騎士「私のために剣を作れ」 鍛冶屋「いやだ」
1- 20
1:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)[saga]
2012/05/25(金) 00:13:12.96 ID:Txyt+5iX0
騎士「な、何故だ!?」

鍛冶屋「いや、何故って・・・・・・」

騎士「?」

鍛冶屋「あんたには店内のラインナップが見えないのか?」

騎士「包丁、ノコギリ、ハサミ、鉈・・・・・・。 鍬と、ツルハシと色々あるな」

鍛冶屋「ああ。 つまりはそういうことだ。 俺は日用品を作るのが専門で、剣とか槍なんかには縁がない鍛冶屋だ」

騎士「なら、作ろうと思えば作れるわけだな」

鍛冶屋「作れるだろうけど、やだ」

騎士「・・・・・・」

鍛冶屋「ていうか、剣なんて武器屋にいくらでも上等なのがあるだろう? なんだってまたウチみたいなボロ鍛冶屋に注文するんだよ」

騎士「武器屋にある剣は、あらかた試したが、全て私にはあわなかった」

鍛冶屋「気に入らなかったってのか?」

騎士「いや、折れた」

鍛冶屋「・・・・・・は?」

騎士「私が全力で剣を振ると、刀身がもたないんだ。 すぐに折れてしまう」

鍛冶屋「・・・・・・意味が分からねぇ」

SSWiki : ss.vip2ch.com(SS-Wikiでのこのスレの編集者を募集中!)



2:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)[saga]
2012/05/25(金) 00:18:50.22 ID:Txyt+5iX0
騎士「私もだ。 だから普段は常に何本もの剣を携帯している」

鍛冶屋「はぁ〜。 大変だな〜」

騎士「だが、それにもいい加減なんとかしないといけないと思ってな。 そこでだ。 森の奥に住む良い腕の鍛冶屋がいると聞いてここまでやってきたのだ。 聞けば、そこで売っている品物は、決して折れず、曲がらず、孫の代まで使っても刃こぼれ一つしないというではないか」
以下略



3:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)[saga]
2012/05/25(金) 00:21:07.43 ID:Txyt+5iX0
鍛冶屋「・・・・・・」

騎士「・・・・・・」

鍛冶屋「・・・・・・ふぅ。 俺が剣を作らないのは、人の生死に関わりたくないからだ」
以下略



4:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)[saga]
2012/05/25(金) 00:23:27.91 ID:Txyt+5iX0
騎士「そうだ。 魔物を打倒するため、人々を守るための剣だ」

鍛冶屋「だが、それでも剣に何かあった場合・・・・・・傷を負うのは担い手だ」

騎士「その点も問題ない。 いや、それこそ何の問題もない」
以下略



5:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)[saga]
2012/05/25(金) 00:26:38.83 ID:Txyt+5iX0
鍛冶屋「いや、でもそれは・・・・・・」

騎士「何だ? 私は貴様の危惧していることをクリアしているぞ」

鍛冶「う・・・・・・まぁ」
以下略



6:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋)[sage]
2012/05/25(金) 00:34:07.69 ID:hrJVS8flo
面白そう


7:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2012/05/25(金) 00:48:15.31 ID:jI/YlJ6DO
体は剣で出来てる…


8:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)[saga]
2012/05/25(金) 01:07:04.60 ID:Txyt+5iX0
―――王城 廊下



王「どうだ、変わりないか?」
以下略



9:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)[saga]
2012/05/25(金) 01:11:37.45 ID:Txyt+5iX0
―――王子の部屋


王「王子、体の具合はどうだ?」 カチャリ

以下略



10:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)[saga]
2012/05/25(金) 01:18:34.22 ID:Txyt+5iX0
―――鍛冶屋 工房




以下略



11:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)[saga]
2012/05/25(金) 01:22:33.66 ID:Txyt+5iX0
―――店の裏

騎士「ふっ!! はぁ!!」

鍛冶屋「・・・・・・」
以下略



12:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)[saga]
2012/05/25(金) 01:28:12.33 ID:Txyt+5iX0
騎士「・・・・・・ぐすっ」 ホロリ

鍛冶屋「・・・・・・え?」

騎士「本当に、っ・・・・・・ぐすっ・・・・・・う、本当に・・・・・・」 ポロポロ
以下略



13:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)[saga]
2012/05/25(金) 01:36:40.77 ID:Txyt+5iX0
騎士「ところで、この刀身に刻まれている文字のような紋様は何だ? 剣を振る度に光るのだが」

鍛冶屋「・・・・・・それは、制約だ」

騎士「制約?」
以下略



14:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)[saga]
2012/05/25(金) 01:43:28.63 ID:Txyt+5iX0
鍛冶屋「悪いな。 喜んでいるところに水を差すような話で。 だが、言っておかなくちゃいけないことだった」

騎士「ふふ。 この度の戦は魔物が相手だし、問題はない。 それにだ・・・・・・」

鍛冶屋「ん?」
以下略



15:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)[saga]
2012/05/25(金) 01:48:38.01 ID:Txyt+5iX0
鍛冶屋「・・・・・・で、だ」

騎士「・・・・・・?」

鍛冶屋「結局のところ、あんたの身に何かあって、大変なことになるのは俺も一緒だ。 何せ、その剣を作ったのは俺なんだからな。 ウチの看板に傷が付くのは避けたいし、俺の首が飛ぶのはもっと避けたい」
以下略



16:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)[saga]
2012/05/25(金) 01:56:34.02 ID:Txyt+5iX0
騎士「そうか・・・・・・そうだな。 では、よろしく頼むぞ鍛冶屋」

鍛冶屋「任せろ。 自分の仕事とあれば、一切手は抜かない」

騎士「現地に着いたら、隊長には私から説明しよう」
以下略



17:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)[saga]
2012/05/25(金) 02:01:22.44 ID:Txyt+5iX0
騎士「それで、お前の荷物は・・・・・・なんだそれは?」

鍛冶屋「いや、荷物だけど」 ズシッ

騎士「お前は自分の棺桶を持ち歩くのか」
以下略



18:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)[saga]
2012/05/25(金) 02:04:27.81 ID:Txyt+5iX0
寝落ちしそうなので、一旦区切ります。


19:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)[sage]
2012/05/25(金) 02:05:34.49 ID:rhdDF/3Do
乙!
楽しみにしてる


20:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府)[sage]
2012/05/25(金) 02:25:17.36 ID:ij1z95Odo

これは面白そうだ


21:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2012/05/25(金) 09:07:32.94 ID:pf9P47hIO
これは中々の物


176Res/151.5 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice