47:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府)[sage]
2012/07/20(金) 22:58:02.00 ID:q1Im7Znho
>>46
貴音は高木社長のことは「高木殿」って呼ぶんだよ
そういう演出ならいいけど、素で間違えてるなら言っとかないとなって思ったからさ
48:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/07/24(火) 21:24:11.76 ID:B8whUwhOo
暗く乾いた石室はひんやりとしていました。
蝉の鳴き声に薄く目を開きます。
幾重にも重なった歌が、周囲の温度を上げているように感じました。
49:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/07/24(火) 21:24:40.00 ID:B8whUwhOo
765プロに所属する面々はどの方も情が深く、手厚く歓迎してくれました。
それとは間逆に日一日と厳しくなる酷暑は、山と違いひどく辛くまるで拒絶しているようです。
50:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/07/24(火) 21:25:09.08 ID:B8whUwhOo
管理用のまんほぉるから外に出ると眩暈がしました。
「うう……」
あまりにもひどい。
51:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/07/24(火) 21:25:49.07 ID:B8whUwhOo
ずるずると身を引きずりながらエレベーターを使おうと手を伸ばすと、
「あ、待って待って!」と感心するほど元気な声で少女が駆け込んできました。
「おはようございます。春香殿」
52:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/07/24(火) 21:26:24.32 ID:B8whUwhOo
事務所の中は氷室のように涼しく、春香殿と二人で同時に息をつきました。
えあこん、と言うそうです。
瞠目すべきは人間の科学で、彼らは夏の暑さをも捻じ伏せてしまいました。
53:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/07/24(火) 21:26:56.40 ID:B8whUwhOo
「おはよう貴音ちゃん。……近眼なの?」
「おや、おはようございます。小鳥嬢。えぇ、あまり良いとは言えません」
不自然でない程度に驚いてから挨拶をしました。
54:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/07/24(火) 21:27:22.27 ID:B8whUwhOo
しかしそうとなると、何をすればいいのかわからず困惑してしまいました。
山ではこういうとき川で涼んだり木に巻きついたりしておりましたが、人の姿では時間を持て余してしまいます。
それに―――堕落したようで気恥ずかしいのですが―――
55:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/07/24(火) 21:27:51.30 ID:B8whUwhOo
ソファーに座り眼を閉じていますと、鈴の音のような声が聞こえました。
「おはようございます四条さん。お茶が入りましたよ」
白いワンピースに栗色の髪が涼しげな少女―――萩原雪歩殿がお盆を持って微笑みながら歩み寄ってきました。
56:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/07/24(火) 21:28:24.20 ID:B8whUwhOo
「私、これくらいしか取り柄がありませんから……」
「雪歩殿……?」
謙遜しすぎるのは彼女の悪癖ですが、うつむきがちな表情は卑下の色が濃く出ていました。
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