13:1
2012/07/24(火) 12:04:58.97 ID:d42ujU9K0
「ねえ、美琴ちゃん」
歌を歌い終えた後、美琴を抱きあげた母は彼女の耳元で語る。
夜八時を回り、羊の誘いに負けそうになる美琴。 子守歌のような囁きが更に眠気を強くした。
14:1
2012/07/24(火) 12:05:54.00 ID:d42ujU9K0
お星さま、きらきら輝くお星様。
私が見ている星空を、遠いあの人も見ているだろうか。
お星様、きらきら輝くお星様。
15:1
2012/07/24(火) 12:08:55.68 ID:d42ujU9K0
◆◇◆◇◆
時は流れたが、変わる事もあれば変わらない事もある。
父は相変わらず破天荒に世界を飛び回る、あやしさ100%のおじさん。
母は相変わらずアルコールに白星を上げることが出来ない、駄目……というか残念な大人。
16:1
2012/07/24(火) 12:15:35.28 ID:d42ujU9K0
一章 鉄橋にて空を仰ぐ
学園都市に住まう全ての学生が恋焦がれ待ち焦がれた日が訪れた。
終礼のチャイムが校内に鳴り響くと同時に、脱兎の勢いで教室から抜け出した学生は一人や二人ではなかった。
もはや季節の風物詩ともなった少年少女達の行動を横目に、
17:1
2012/07/24(火) 12:21:23.40 ID:d42ujU9K0
◆◇◆◇◆
学年が上がろうと、学校が変わろうと、少女達が集う秘密基地は変わらない。
白井黒子が通う常盤台中学と、佐天涙子と初春飾利が通う柵川中学のほぼ中間地点にその店は在った。
第七学区の某有名ファストフードチェーンのお店の一角が、美琴達のお決まりのたまり場である。
18:1
2012/07/24(火) 12:28:46.66 ID:d42ujU9K0
「そんなにヤバかったの?」
「御坂さんが勉強を教えてくれているおかげで、なんとか第二志望は合格圏までいけそうなんです。
ただ、どうしても第一志望の判定があがらないっていう……」
19:1
2012/07/24(火) 12:34:47.62 ID:d42ujU9K0
歓喜と悲哀の表情をくるくると回転させる佐天。
他三名が直ぐに内面を読み取ってしまう程にわかりやすく、彼女の顔にこう書かれていた。
『試験を簡単に突破するコツを教えてもらえれば!! この勉強地獄ともおさらば!!! お帰り私の夏休みぃっ』
「えーと、佐天さん?」
20:1
2012/07/24(火) 12:43:13.58 ID:d42ujU9K0
「書庫によれば、彼女は大能力の空間移動能力者ですね」
初春は率直にそれだけを佐天に伝えた。
空間能力という学園都市内に百もいない希有な能力と、超能力者に次ぐ高強度(レベル)。
誰がどう考えても、結標が筆記による試験で名門校のドアを叩いたとは思えなかった。
21:1
2012/07/24(火) 12:55:13.38 ID:d42ujU9K0
「へっ!」
「「「佐天さん……?」」」
22:1
2012/07/24(火) 13:00:15.12 ID:d42ujU9K0
◆◇◆◇◆
スキー場でも甲子園でもなく、霧が丘女学院なのね。 内心で感想を溢したのはご愛嬌。
友人の頼みを無下にする選択肢は花から存在せず、美琴は佐天の頼みを一言二言で快諾した。
23:1
2012/07/24(火) 13:03:50.39 ID:d42ujU9K0
ミーンミーン、ミーンミーン。
ミーンミーン、ミーンミーン。
蝉の歌声が鼓膜を震わせ、上がりに上がった体感温度を更に助長させる。
聴覚から与えられる情報に過ぎない蝉の歌声に、「ウルサイ」とコメカミが痛くなり「暑苦しい」と汗が出る。
一つの感覚を刺激することで二つ以上の感覚を会得する事を、共感覚性と言うが、
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