6:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)[saga]
2012/08/24(金) 19:51:03.70 ID:NZSihzP+o
「んぅ……」
頭の割れそうな頭痛に目を開ける。いや、開けたはずであった。
だが、視界は闇に包まれたままだ。
7:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)[saga]
2012/08/24(金) 19:51:47.96 ID:NZSihzP+o
「あのね、律子姉ちゃん。ぼ……私たち、拉致されたみたい」
ようやく押し出すようにして言った涼の言葉を、しばし、理解出来なかった。驚きの反応も遅れてしまう。
「えぇっ?」
8:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)[saga]
2012/08/24(金) 19:52:37.71 ID:NZSihzP+o
「涼? 涼!」
『黙れ。これが最後の警告だ』
悲鳴のように、涼の名前を呼んだ。だが、返事が返ってくるより前に、私の喉を何かが締め上げた。
9:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)[saga]
2012/08/24(金) 19:53:26.51 ID:NZSihzP+o
その事に思い至って、私はなにかがかちかちと鳴るのを聞いた。
自らの歯の根が合わずにぶつかりあう音を。
声は、しばらく続かなかった。もしかしたら、私たちが怯えているのを見て楽しんでいたのかもしれない。
『さて、元トップアイドル様と現役アイドルを手に入れたわけだから、年増の社長や無能マネージャーとは違う楽しみ方をさせていただこう』
10:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)[saga]
2012/08/24(金) 19:54:18.18 ID:NZSihzP+o
ちと休憩。
20分ほどしたら、また投下再開します。
11:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2012/08/24(金) 20:04:33.97 ID:AP9dJUPCo
またえらく重そうな…
12:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)[saga]
2012/08/24(金) 20:12:32.73 ID:NZSihzP+o
だが、自己犠牲の言説を唱えながらも、その裏にもっと切実なものがあることも、私は知っていた。
涼は、男だ。
そして、女性二人を捕らえたと思い込んでいる相手に、その事実が知れたらどうなるか。
13:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)[saga]
2012/08/24(金) 20:13:12.17 ID:NZSihzP+o
『たいしたことではない。別室に行ってもらっただけのことだ』
返事は、さっきまでとは違って聞こえた。これまでのスピーカーより随分小さく、そして、近い。
ボイスチェンジャーから直に出ている音だ。
14:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)[saga]
2012/08/24(金) 20:14:06.29 ID:NZSihzP+o
犯人の言うことを信じる他ない私は、奴を思う存分楽しませてやるために、ひたすら怯えた様子を見せた。
演技などしてみせる必要はない。実際に、私は恐れ戦き、やがてくる運命を嘆いていたのだから。
鋏をかしゃんかしゃん鳴らしながら、犯人は私の衣服を切り裂いていく。
脱がすのではなく、わざわざ鋏で切る行為が、相手の嗜好に基づくものなのか、私を台に縛り付けているという実際的理由からなのかはよくわからない。
15:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)[saga]
2012/08/24(金) 20:14:58.19 ID:NZSihzP+o
次に、体を拘束されている状況をいかにして覆すか、ということだけど……。これがなかなかに難しそうだ。
涼は手術台のようなものと言っていたが、その言葉で想像する平面的なものとはちょっと違うようだ。
というのは、男が衣服を切り裂いていくために操作して台が動いたためにわかったのだが、この台は脚部と腕部が独立して動くようなのだ。
つまり、体にかなりフィットして、私の意思とは無関係に動かせるようになっているわけ。
16:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)[saga]
2012/08/24(金) 20:15:53.42 ID:NZSihzP+o
覚えていられたのは、執拗に唾を塗り込める舌で体中が穢されたこと、膚と秘所にぬめぬめしたなにか――潤滑液だろう――をぬりたくられたこと、
全ての場所が指でなぞられ、開かれ、見つめられたこと、そして、体を割り裂くような痛み。
「ぐぅ……」
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