818:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/01/07(月) 00:09:02.28 ID:6elM2o0DO
おつ
819:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/01/07(月) 08:33:56.30 ID:HScbECBAO
おつ
820:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/01/07(月) 22:57:41.53 ID:rlc9xAUDO
乙〜
821:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/01/09(水) 23:14:58.45 ID:wSH5UfB0o
取材を終えていないため日本に滞在できるのはわずか三日間が限度だ。帰国便の機内で
僕は一月前に業務連絡で二日間だけ帰国したときのことを思い出した。あのとき編集部に
寄って用を済ませてから帰宅した僕に麻季は抱きつこうとしたけれど、その麻季を押しの
けるようにして奈緒が足にしがみついて来たのだった。麻季は少し驚いて身を引いたけど
822:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/01/09(水) 23:15:29.68 ID:wSH5UfB0o
奈緒人と奈緒は泣きじゃくって僕に抱きついて離れなかった。何があったのか聞きたか
ったけど、妹に言われるまでもなく今は子どもを落ち着かせるのが優先だった。僕は大丈
夫だよとかそんな言葉しかかけられなかったけど、そう言いながら子どもたちの頭や背中
を撫でているうちに次第に二人は穏かな表情になって行った。いったいこれまで苦労して
823:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/01/09(水) 23:16:27.95 ID:wSH5UfB0o
最初のうちは、体調不良で二人とも休ませますという連絡が麻季から幼稚園にあったら
しい。でもそのうちその連絡すら無くなり不審に思った幼稚園の先生が自宅や麻季の携帯
に連絡しても応答がない。そんなことが数日間に及ぶようになるとさすがに心配になった
幼稚園から児童相談所に連絡が行った。同時にマンションの近所の人たちからも隣家は昼
824:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/01/09(水) 23:17:59.56 ID:wSH5UfB0o
「おう、博人帰ったのか」
父さんと母さんは大きな買物袋を抱えて部屋に入ってきた。
825:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/01/09(水) 23:18:52.63 ID:wSH5UfB0o
「やめておけ」
父さんが断定するように言った。
826:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/01/09(水) 23:20:39.24 ID:wSH5UfB0o
妹の勧めで早朝に実家を立って空港に向うとき、僕はあえて子どもたちを起こさなかっ
た。あとで話を聞くと目を覚まして僕がいないことを知った奈緒人と奈緒はパニックにな
って泣きながら実家の家中を僕を求めて探し回ったそうだ。両親も妹もそれを宥めるのに
相当苦労したらしい。
827:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/01/09(水) 23:23:43.64 ID:wSH5UfB0o
帰国した僕を待っていたのは昇進の内示と実家に届いていた内容証明の封筒だった。
編集部に顔を出して無理を言って四日間の有給をもらった僕は、編集長に呼ばれ社長室
で辞令を受け取った。ジャズ雑誌の小規模な編集部の編集長を任されたのだ。正直昇進は
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