過去ログ - 伊織「さようなら」
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15:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2013/03/12(火) 20:49:01.48 ID:fz9LGbgw0

喫茶店のドアベルが鳴る。お嬢様、お嬢様。そう呼ぶ使用人の声が響く。
帰りましょう、旦那様がお待ちです。旦那様が、旦那様が。
お帰りにならないのであれば、多少強引にでも、と。黒服はそう言った。
その中に新堂は含まれていなかった。当たり前だけれど、少し寂しかった。
以下略



16:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2013/03/12(火) 20:49:29.71 ID:fz9LGbgw0

その後の事はよく覚えていないの。
家に帰ったら、今までにないくらい、優しく迎え入れられた。
奥の広間に通じる手前の廊下を通って、自分の部屋に戻るように使用人に促された。

以下略



17:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2013/03/12(火) 20:49:57.16 ID:fz9LGbgw0

ベッドに横になり、今日の事を思い出した。
勝手に社交会を抜けだしたこと、街に出て、たくさんの輝きを知ったこと。
おばあさんと出会って、自分の答えを見つけたこと。
とっても甘酸っぱい、オレンジジュースを飲んだこと。
以下略



18:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2013/03/12(火) 20:50:39.96 ID:fz9LGbgw0

アイドルに目を奪われて、羨んで、憧れて。
私はアイドルになって、自分を認めさせることに決めた。

アイドルになるためにはどうすればいいのか。
以下略



19:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2013/03/12(火) 20:52:19.87 ID:fz9LGbgw0

まだ、シェフはいるようだった。
食器や調味料、食材のしたごしらえなどをしていたらしい。
私に気付いて、声をかけてきた。

以下略



20:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2013/03/12(火) 20:54:02.84 ID:fz9LGbgw0

私はここまでの事で気付いた。
私の今までの行動も、きちんと相手に素直になれば、気持ちが通じることを。
あれこれアイドルになるために画策していた事が、急に馬鹿らしくなったの。

以下略



21:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/03/12(火) 20:55:26.92 ID:h0+z+F2to
最初のアイマスが世に出た頃はネットもまだまだ未発達なとこ多かったんだよなあ・・・


22:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2013/03/12(火) 20:55:39.75 ID:fz9LGbgw0

お話があります、パパ。
ディナーを終えて、使用人も全員下がったその後に。
『ああ、やはりか』とでも言いたいような、そういう顔をしていた。

以下略



23:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2013/03/12(火) 20:57:11.16 ID:fz9LGbgw0

『…伊織は伊織だ、我が、愛する娘…それに変わりはないよ』
『―――けれど、伊織は、自分が認められていない、そう思っている』

はい。お父様もお母様も、私を心から愛してくれていることはわかっています。
以下略



24:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2013/03/12(火) 20:57:55.74 ID:fz9LGbgw0

そうか、なんて微かに笑ってくれる。
今、私が笑っていられるのも、パパのおかげ。

近いうちに訪ねてみようと思います。
以下略



25:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2013/03/12(火) 20:58:30.70 ID:fz9LGbgw0

事務所に所属することになって、最初は何もかもが大変だった。
レッスンだったり、営業だったり。

努力に反して結果が出なくて、たまに我慢ならないときがあるの。
以下略



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