過去ログ - 美琴「何、やってんのよ、アンタ」垣根「…………ッ!!」3
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291: ◆nPOJIMlY7U[saga]
2013/05/22(水) 00:35:47.15 ID:NWEpM7fj0
本気で殺しにかかってくる相手を殺さずに倒すためには、こちらの実力が数段上でなければならない。
向こうはこちらを殺すつもりだからどんな手段でも使える。自らの体を壊すような、危険な攻撃だって出来る。
そんな相手を正攻法のみで殺さずに勝つためには、実力が五分では分が悪い。
そしてそれが出来るだけの力が自分にあるか、美琴には分からなかった。

以下略



292: ◆nPOJIMlY7U[saga]
2013/05/22(水) 00:37:58.05 ID:NWEpM7fj0
それに、このままでは負けるつもりは全くないが苦戦は必至。
砂鉄が封じられているこの状況で、余裕を持って麦野を倒すのは難しいだろう。
だから、第三位は本気を出すことにした。
やはり殺すつもりはないが、それこそ殺すつもりでかかる。
麦野が全力を出すのなら、こちらも本当に全力で迎え撃つ。
以下略



293: ◆nPOJIMlY7U[saga]
2013/05/22(水) 00:40:24.36 ID:NWEpM7fj0
「何っ!?」

まるで美琴の前に見えない壁があるかのように、原子崩しは美琴に触れた部分のみ不自然に歪んで消えた。
だがその他の部分はそのまま工場を輪切りにしていく。
轟音をたて、工場がその形を徐々に失っていく。
以下略



294: ◆nPOJIMlY7U[saga]
2013/05/22(水) 00:43:06.22 ID:NWEpM7fj0
美琴の異常な身体能力だけにではない。何より美琴が格闘を仕掛けてくるとはまるで考えていなかったのだ。
全くの予想外を突かれた麦野は反応が遅れ、まともに食らってしまった。

更に追撃をはかろうと体を沈めて体勢を低くしている美琴に気付き、カウンターを合わせるべく蹴りを繰り出そうとする。
だが第三位の攻撃はまたも予想外のものだった。
以下略



295: ◆nPOJIMlY7U[saga]
2013/05/22(水) 00:44:26.96 ID:NWEpM7fj0
だがそれは逆に言えば干渉する以外に原子崩しを防ぐ方法はないということ。
そして美琴のそれは一方通行の『反射』のような自動防御の類ではなく、麦野の盾と同じく手動で行われる。
つまり麦野から原子崩しをもらう度、美琴はそれを捻じ曲げるために一手間割かなければならなくなるということだ。
麦野が美琴の電撃を曲げるのも同様のことが言えるが、やはり純粋な破壊そのものである原子崩しに干渉する方が手間がかかる。

以下略



296: ◆nPOJIMlY7U[saga]
2013/05/22(水) 00:45:53.20 ID:NWEpM7fj0
度を超えた身体強化は美琴の肉体に負担をかけている。
あまり長くは使えない。勿論強化の度合いを下げれば負担も軽くなり長時間の使用も可能となる。
だが相手が麦野沈利であることを考えると、生半可な強化では優位に立てない可能性があった。

そして今美琴が行っている強化度合いが許される最大のレベル。
以下略



297: ◆nPOJIMlY7U[saga]
2013/05/22(水) 00:47:49.77 ID:NWEpM7fj0
「ええ。光や電磁波については様々な議論がなされている。
たとえば光は波なのか粒子なのか、とか。アインシュタインの光量子仮説なんかはそれでノーベル賞を貰ってるわね。
まあそこから量子力学なんてのも発展したわけだけど」

美琴は一度切って、
以下略



298: ◆nPOJIMlY7U[saga]
2013/05/22(水) 00:49:55.70 ID:NWEpM7fj0
「まだまだね。もう二倍」

またも溶断ブレードが爆発的な音をたてる。
誘蛾灯の虫を焼くような音が響いた。

以下略



299: ◆nPOJIMlY7U[saga]
2013/05/22(水) 00:52:07.03 ID:NWEpM7fj0
溶断ブレードはあまりにも致死率が高すぎる上に、砂鉄ほどの応用性を持ってはいない。
普段の美琴なら全く必要になることがないものだった。
それに、長ければ優秀というわけでもない。
そしてフッ、と美琴から伸びていた溶断ブレードが空気に溶けるように消滅した。
それを見た麦野が怪訝な目で美琴を見る。
以下略



300: ◆nPOJIMlY7U[saga]
2013/05/22(水) 00:53:55.42 ID:NWEpM7fj0
「がはァ……!」

美琴の打撃が的確に麦野の右肩を捉えた。
骨は折れてはいない。とはいえ、走り抜ける激痛に麦野は動きを止める。
それは人間なら当然の反応だった。
以下略



301: ◆nPOJIMlY7U[saga]
2013/05/22(水) 00:55:20.18 ID:NWEpM7fj0
「クッソがァァああああああ!! チョコマカしやがって、ゴキブリかテメェはァ!!」

高まる苛立ちに麦野は叫んだ。もともと麦野沈利という人間は我慢強いタイプではない。
美琴を捉えられず、一方的に攻撃を受けるこの状況に彼女の苛立ちが爆発する。
そして頭に血が上り、余計に冷静さを失い更にどろ沼へと嵌っていく。
以下略



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