181:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/05/28(火) 10:10:50.25 ID:AIpTICsdO
乙
182:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/05/28(火) 17:38:49.85 ID:C4cE+aKDO
ある程度の憶測は立てられるが、所詮は憶測でしかない…
でも、もし憶測通りだとしたら…じれった過ぎる…
183:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/29(水) 06:55:33.71 ID:wqPpjqSYo
◇
ツキがこの屋敷にやってきてから、何日か経った。
184:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/29(水) 06:56:29.00 ID:wqPpjqSYo
シラユキは彼が頻繁に外出することを快く思ってはいないようだった。
下界の人間に人影が見つかったら面倒だと思うのだろう。
それがなぜかは分からないけれど、わたしも、ツキの外出をあまり好ましくは思わなかった。
185:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/29(水) 06:57:18.32 ID:wqPpjqSYo
ツキはやがて思い直したように頭を振ると、頭痛でもするように額を抑えた。
「いや、平気なんだよな。平気じゃないと、困る」
186:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/29(水) 06:58:16.93 ID:wqPpjqSYo
◇
ある日、わたしが部屋で本を読んでいると、不意にノックの音が聞こえた。
187:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/29(水) 06:59:11.14 ID:wqPpjqSYo
わたしがベッドに寝転がっていたのをいいことに、彼はわたしの椅子に勝手に座る。
注意しようかと思ったけれど、やめた。
このところのツキはあまりに追いつめられているようで、思わず咎めるのを遠慮してしまうほどだった。
188:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/29(水) 07:00:09.11 ID:wqPpjqSYo
「ねえ、あなたは何を欲しがってるの?」
わたしは思わず訊ねた。何がこの人をこんなに苦しめているんだろう。
何のために、この人はこんなにつらそうなんだろう。
189:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/29(水) 07:00:35.30 ID:wqPpjqSYo
しばらく、部屋の中には何の変化もなかった。雨の音だけがずっと続いている。
気付けばわたしは、本を読むのをやめてツキの方をじっと見つめていた。
やがて彼は、やはり身じろぎひとつせず、顔もこちらに向けないまま、
190:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/29(水) 07:01:02.03 ID:wqPpjqSYo
不意に彼は、何かに気付いたように顔をあげた。
それからわたしの顔をじっと見た。何かに驚いているような目だ。
「なに?」
191:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/29(水) 07:02:03.62 ID:wqPpjqSYo
「……急に何?」
「前は、レコードだった」
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