過去ログ - 魔法使い「勇者がどうして『雷』を使えるか、知ってる?」
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37: ◆1UOAiS.xYWtC[saga]
2013/05/23(木) 00:30:07.81 ID:4RdAMvYao
本当ならば……魔王との戦いの為に、使うはずだった。
戦いの中で闘気を蓄積し、振り切った士気を力に変え、数倍にも増す秘法。
弱き人類が生み出した、『限界を超える』力。


以下略



38: ◆1UOAiS.xYWtC[saga]
2013/05/23(木) 00:30:44.12 ID:4RdAMvYao
火球の最強呪文が息もつかせず放たれた。
猛り狂う火山のように爆ぜて全てを焼き尽くす――――単発でさえ馬鹿げた威力の呪文。

魔法使い「んあ゛ぁぁぁぁぁッ!!」

以下略



39: ◆1UOAiS.xYWtC[saga]
2013/05/23(木) 00:31:22.62 ID:4RdAMvYao
魔法使い「離れなさぁいっ!!」

切り結ぶ後方から魔法使いが叫ぶ。
咄嗟に斬り込んだ剣を引いて、右側に飛ぶと――――間髪入れず、魔界騎士の胸部に氷塊が直撃した。

以下略



40: ◆1UOAiS.xYWtC[saga]
2013/05/23(木) 00:32:33.21 ID:4RdAMvYao
爆炎が過ぎ去り、解けゆく鋼鉄の外殻の中で戦士は見た。
舞い散った煙の中に佇む魔の闘技者を。

火球の連発によって、甲冑は点々と炭化して。
反して絶対零度の呪文はその手足を凍らせ、動きを奪って。
以下略



41: ◆1UOAiS.xYWtC[saga]
2013/05/23(木) 00:33:07.70 ID:4RdAMvYao
魔法使いは、解き放つ。
最後の決戦の為に何が何でも温存するはずだった、奥の手の、更に奥の手を。

魔力はもう、残ってなどいない、使い果たした。
『エルフ族の薬』の予備も、無い。
以下略



42: ◆1UOAiS.xYWtC[saga]
2013/05/23(木) 00:34:11.74 ID:4RdAMvYao
魔界騎士「がぁぁぁぁぁっ!」

肘から先を失い、さしもの魔界騎士も苦痛を声として吐き出す。
だが――――まだ、『剣』がある。

以下略



43: ◆1UOAiS.xYWtC[saga]
2013/05/23(木) 00:34:47.97 ID:4RdAMvYao
魔界騎士の漆黒の長剣は、柄手までも砕け散った。
剣と盾を失い、残りは鎧の五体のみ。

魔界騎士「ぐぅっ……! だが、まだ……!」

以下略



44: ◆1UOAiS.xYWtC[saga]
2013/05/23(木) 00:35:34.18 ID:4RdAMvYao
斃れた魔界騎士の亡骸は、蒼炎に包まれて虚空へ溶けていった。
その様を、僧侶は昇天する霊魂へそうするように、見送った。
最後の『魔界騎士』を討ち果たし、彼の言葉を信じるのなら……これで、彼の種族は滅んでしまった。
元の数が、どれだけかは分からない。
だが、彼と同等の存在が――――魔界には、珍しくも無かったのだろう。
以下略



45: ◆1UOAiS.xYWtC[sagesaga]
2013/05/23(木) 00:37:16.29 ID:4RdAMvYao
本日投下終了です
質問、不明な点ありましたら一段落してからお答えいたします

それでは、また明日


46:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/05/23(木) 01:15:44.90 ID:Fd+WRMpWo


正直魔法使いは気になってたんだよなー……


47:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/05/23(木) 01:43:21.53 ID:ZqeIZYYDO

全部読み返してきた
ポチの出番はありますか?


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