1: ◆.g97gKoujg[saga]
2013/06/23(日) 22:28:42.59 ID:gCMU1BRF0
本作は吸血鬼物の厨二SSです。
吸血鬼の設定等は>>1の勝手な解釈なのでけっこういい加減です。
SSWiki : ss.vip2ch.com
2: ◆.g97gKoujg[saga]
2013/06/23(日) 22:33:45.75 ID:gCMU1BRF0
夜風が少女の頬を撫でた。
少し湿った亜麻色の髪を揺らして暗い空を見上げれば、雲の切れ目に満月が顔を覗かせ始めた。
3: ◆.g97gKoujg[saga sage]
2013/06/23(日) 22:36:33.00 ID:gCMU1BRF0
ーーー
「御館様?」
4: ◆.g97gKoujg[saga sage]
2013/06/23(日) 22:52:45.21 ID:gCMU1BRF0
「解っているとは思うが、御館様が現れても家の中には招くな」
彼女は初めて訪れる家には住人に招かれない限り侵入する事ができない。茨木の忠告に返ってきたのは『彼女が望むのならば招かざるをえない。彼女の手に掛かって死ぬのならば本望だ』という言葉。
5: ◆.g97gKoujg[saga]
2013/06/23(日) 22:57:33.96 ID:gCMU1BRF0
ーーー??????????????????????????????????????
??????????????????????????????????????
深夜の公園、二人の青年が自動販売機の前に座りこんで大声で会話をしている。一般人が『ちょっとかかわり合いになりたくないなぁ 』と思うくらいにはガラの悪い二人組だ。
6:文字化け訂正 ◆.g97gKoujg[saga sage]
2013/06/23(日) 23:01:51.97 ID:gCMU1BRF0
ーーー
深夜の公園、二人の青年が自動販売機の前に座りこんで大声で会話をしている。一般人が『ちょっとかかわり合いになりたくないなぁ 』と思うくらいにはガラの悪い二人組だ。
7: ◆.g97gKoujg[saga]
2013/06/23(日) 23:32:33.24 ID:gCMU1BRF0
二人組が少女の元に近付く。亜麻色で緩やかなウェーブの長い髪、透き通るような白い肌、蒼みがかった灰色の瞳……彼女が外国人らしい事に気付いた。それもとびきりの美少女だという事に。
「チョー可愛くね?つーか、なにそのカッコ誘ってんの?」
8:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/06/24(月) 03:02:39.71 ID:OlCeaISRo
期待
9: ◆.g97gKoujg[saga]
2013/06/24(月) 21:06:54.77 ID:uoHUaPoK0
「日本語通じてねーんじゃね?」
茶化す金髪を無視してピアス男が少女の下腹部に手を滑り込ませようとする……が、突然彼女のこめかみ付近に金属の筒が現れた。
10: ◆.g97gKoujg[saga]
2013/06/24(月) 21:30:21.46 ID:uoHUaPoK0
頭の大半を失った少女の身体は糸の切れた操り人形のように崩れる。
返り血や肉片がこびりついたピアス男はあまりにも異常な事態に思考が追い付かず固まっていた。
11: ◆.g97gKoujg[saga]
2013/06/24(月) 23:06:31.45 ID:uoHUaPoK0
(もしかしてコイツが殺ったのか?)
金髪は混乱しながらも人殺しかもしれない革ジャンの男に警戒していると、彼は苛ついたように口を開いた。
12: ◆.g97gKoujg[saga]
2013/06/24(月) 23:17:59.43 ID:uoHUaPoK0
「無粋な輩だ」
ーー声が聞こえた。
13: ◆.g97gKoujg[saga]
2013/06/24(月) 23:38:08.28 ID:uoHUaPoK0
ーーヴァンパイア。吸血鬼。日の光りを嫌い、夜を生きる魔物。人の生き血を啜り、血を吸われた者もまた人外の怪物となる。その力は常人の数倍から数十倍もあるという。日の光を浴びて灰となるか心臓を破壊しない限り死ぬ事はほとんど無く、悠久の時を生きる人ならざる者。
中でも【貴族種】(人間が呼称した。ヴァンパイア達の間では【貴族】で通る)と呼ばれる種族は生まれついてのヴァンパイア。血を吸われヴァンパイアと成った元・人間より回復力も力も桁違いに高く、念動力や変身能力を持ち魔術を操る個体も確認されている。
14: ◆.g97gKoujg[saga sage]
2013/06/24(月) 23:47:15.48 ID:uoHUaPoK0
続く。
とりあえずエタらないように頑張ります。
15:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/06/24(月) 23:57:20.27 ID:OlCeaISRo
おつ
16: ◆.g97gKoujg[saga]
2013/06/25(火) 21:02:55.59 ID:bHPUGX+A0
「名乗りな、偉い貴族様なんだろ?」
名の通った大物なら報酬額もはね上がる。キリコの問いに少女はフゥと溜め息を吐く。
17: ◆.g97gKoujg[saga]
2013/06/25(火) 21:35:00.98 ID:bHPUGX+A0
ーーー
「比良坂君、もう上がって良いよ」
18: ◆.g97gKoujg[saga]
2013/06/25(火) 21:51:09.81 ID:bHPUGX+A0
ーーこの店から二つほど先の交差点で中年男性が死んでいたらしい。ーー死体の頭がぐちゃぐちゃに潰れていたらしい。ーー轢き逃げや交通事故ではないらしい。
『らしい』というのは学校のクラスメイトからの又聞きだからだった。ちょっと気になって家にあった数日分の新聞を読んでみたが地方欄にすらそんな事件らしき記事は確認出来なかった。テレビのニュースも同様だ。
19: ◆.g97gKoujg[saga]
2013/06/25(火) 22:14:06.22 ID:bHPUGX+A0
突然鞄の中から電子音がした。
それが携帯電話のメール着信音だと気付いた凉一は、確認しようと鞄から携帯電話を取り出そうとしたが、中にあった先週借りたDVDの存在を思い出した。
20: ◆.g97gKoujg[saga]
2013/06/25(火) 22:34:10.63 ID:bHPUGX+A0
ーーー
無事に返却を済ませて家路を急ぐ凉一は近道になる森林公園の中を突っ切るコースを自転車で走っていた。
21: ◆.g97gKoujg[saga sage]
2013/06/25(火) 22:36:44.33 ID:bHPUGX+A0
続く。
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