131: ◆m7QL2KBO9Y[saga]
2013/07/28(日) 22:43:17.33 ID:H4pbzEV60
「あ?お前、俺の身体を乗っ取らなくてもいいのかよ」
『無論だ。お前の身体を乗っ取っても先は短い。ならば新しい器に移り、今度こそ好き勝手にやるのが一ば』
「却下だ。んなもん」
132: ◆m7QL2KBO9Y[saga]
2013/07/28(日) 22:44:14.50 ID:H4pbzEV60
「確かに、俺は今までお前のことなんて知らなかった。だから、ちょっと前の俺なら、お前のことなんて置いてったかもな」
「だがよ」
一度言葉を区切り、
133: ◆m7QL2KBO9Y[saga]
2013/07/28(日) 22:44:57.95 ID:H4pbzEV60
『…………いいだろう。我はお前の内に戻るとしよう』
「いいのかよ。俺が言うのもなんだが、簡単すぎねえか?」
『ふん、所詮は気まぐれだ。別にお前の内にいることが不満だったわけではない』
134: ◆m7QL2KBO9Y[saga]
2013/07/28(日) 22:45:45.12 ID:H4pbzEV60
「はあっ…………くそ、まだか」
結局の所。
最初の一撃で足を切られてから、どうにか態勢を立て直したものの。あの鬼に対して僕は防戦一方だった。
135: ◆m7QL2KBO9Y[saga]
2013/07/28(日) 22:46:24.90 ID:H4pbzEV60
けど、諦めるわけにはいかない。
これは、僕の責任だ。
自分で拾って来た厄介事は、自分で片付けないとな!
136: ◆m7QL2KBO9Y[saga]
2013/07/28(日) 22:47:11.12 ID:H4pbzEV60
「それにしても、あんたよくその傷で死なねえな。ったく、あのアロハといいあんたといい、本当に何者なんだよ」
「僕は……………」
昔なら、僕はこの問いになんと答えただろうか?
137: ◆m7QL2KBO9Y[saga]
2013/07/28(日) 22:47:42.57 ID:H4pbzEV60
後日談というか、今回のオチ。
あれから数日後、事のあらましを聞くために僕は忍野の元へと向かった。
あの日、僕はまたぞろ零崎さんに運ばれて学習塾跡に辿り着いたらしい。
138: ◆m7QL2KBO9Y[saga]
2013/07/28(日) 22:48:16.34 ID:H4pbzEV60
「ご苦労様、阿良々木くん。ひとまず今回の事はこれでおしまい。後日、百合っ子ちゃんともう一度あそこに行ってもらうんだけど。もちろん、その時は借金を減らしてあげるからさ」
「わかったよ」
「それにしても、今回は本当によく頑張ったね阿良々木くん」
139: ◆m7QL2KBO9Y[saga]
2013/07/28(日) 23:09:28.23 ID:49cRhOQ50
「ふうん。その鬼も、ずいぶんと優しい怪異だったんだね。きみが答を見つけられるように、自分自身を見つめさせたんだろ?」
「さあな。あいつは気まぐれだっつってたし。ほんとの所は俺にもわかんねえよ」
「そうかい。それで、答は見つかりそうなのかい?」
140: ◆m7QL2KBO9Y[saga]
2013/07/28(日) 23:10:39.64 ID:49cRhOQ50
「ほんと、あれは優しさなんかじゃないんだよね。きみの鬼とは大違いだよ」
「かはは、そう言ってやるなよ。お前だってあいつのこと、嫌いなわけじゃないんだろ?」
「まあ、そうなんだけどね。けど、いい加減こういうのが自分の身を滅ぼすだけじゃ済まないってこと、わかってほしいよね」
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