過去ログ - モバP「凡人と第六感」
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45: ◆m03zzdT6fs[saga]
2013/08/05(月) 01:22:29.21 ID:Fg9GCM/jo
『あの、黒髪の女性ですか』

「おっ、良くわかったね。もおやおや、しかして、タイプの子だったかな?」

『はは、御冗談を……。楽器を持ってらっしゃらなかったので、少し気になっただけですよ』
以下略



46: ◆m03zzdT6fs[saga]
2013/08/05(月) 01:22:55.24 ID:Fg9GCM/jo
「隣、空いているかしら?」

 そう、声を掛けられた。私は特に気を払うこともなく、書類の枚数を確認しながら、

『ええ、どうぞ』
以下略



47: ◆m03zzdT6fs[saga]
2013/08/05(月) 01:23:21.51 ID:Fg9GCM/jo
「……どうかしたかしら?」

『……え、あ、ああ。いえ、これまたお美しい方が、お隣に座られたのだ、と思いまして』

 私はとっさに、そんなお世辞を並べる。いや、生憎お世辞と言うわけではなく、実際の所本心ではあったが、あくまで平静を装ってのことだ。
以下略



48: ◆m03zzdT6fs[saga]
2013/08/05(月) 01:24:16.05 ID:Fg9GCM/jo
「あなた、つまらない人ね。でも、悪くはないわ」

 彼女は、あって間もない私のことを、つまらないと見抜いた。彼女は間違いなく聡明だろう、と私は一人自虐する。

 ただ、悪くはない、という意味は少し分からなかった。
以下略



49: ◆m03zzdT6fs[saga]
2013/08/05(月) 01:24:41.58 ID:Fg9GCM/jo
「ご丁寧に、わざわざありがとう。それと、千秋でいいわ。あなたの方が年上であることよ」

 やはり、クールビューティと表現するに相応しい女性だろう。それに、言葉づかいや振る舞いから、良家の子女の様なものがにじみ出ている。

 ただ、深窓の令嬢というよりも、高嶺の花、という表現が似合うかもしれない。私はそう思った。
以下略



50: ◆m03zzdT6fs[saga]
2013/08/05(月) 01:26:10.40 ID:Fg9GCM/jo
「お客さん、千秋ちゃんのこと、楽しみにしていたんだよ」

「あら、そうなのかしら?」

 告げ口をするように、マスターが千秋さんへと喋りかける。彼女は、それを聞いても表情を変えることなく、余裕を浮かべたまま私に視線を投げかけてくる。
以下略



51: ◆m03zzdT6fs[saga]
2013/08/05(月) 01:26:58.67 ID:Fg9GCM/jo
今回の更新は以上です。ペースを上げていきたいですね。
読んでくださり、誠に有難うございます。


52:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/08/05(月) 01:33:24.50 ID:r2PhNO2eo
乙乙


53:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/08/05(月) 08:38:14.18 ID:LWKpgjh3o
おっつおっつ
黒川さんはやっぱり美人よね、わかるわ


54: ◆m03zzdT6fs[saga]
2013/08/11(日) 03:13:40.72 ID:fDDiOZLHo
『はっ、はっ、はっ……っ』

 私は急いでいた。というか、完全にデジャヴュである。昨日もまるっきり、こんな感じだった。そうである、案の定残業が長引いたわけだ。

 ただ、少し違うのは、昨日よりも大よそ二十分の猶予があることか。先ほどプロダクションを出た時は九時三十分だったから、このペースで行けば四十分には着けるはず。
以下略



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