過去ログ - 後輩「わたしは、待ってるんですからね」
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2013/08/22(木) 18:56:48.87 ID:ESoSJTHeo
時間は二日目の昼過ぎで、家には誰もいなかった。
俺たちは徹夜明けのテンションのまま「看護戦隊エンジェルナース」の続きを見ていた。
「なにって、何の話?」
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2013/08/22(木) 18:58:07.39 ID:ESoSJTHeo
「あのさぁ、シスコン野郎」
ビィ派は呆れたように言った。シスコン野郎というのはたぶん俺のことだと思う。
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2013/08/22(木) 18:58:47.83 ID:ESoSJTHeo
「こういうふうに集まってワイワイやるのもさ、楽しくていいと思うよ」
シィタ派の彼はいつも良いことを言う。が、それをされるとこちらは何も言い返せなくなってしまう。
話を強引にまとめられてしまい、消化不良に陥ることも珍しくなかった。
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2013/08/22(木) 18:59:18.03 ID:ESoSJTHeo
「というよりは、なんというか……」
「ないね。断言しよう。ない」
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2013/08/22(木) 18:59:48.91 ID:ESoSJTHeo
「断言する。こんな女の子は現実にはいない。絶対に、いない」
そこまで言うと、彼は心底悲しそうに溜め息をついた。
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2013/08/22(木) 19:00:16.45 ID:ESoSJTHeo
「いいかシスコン。俺たちに選択の余地なんてないんだよ」
ビィ派の声は段々と大きくなりはじめていた。
大音声の蝉の合唱をかき消すほどに。
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2013/08/22(木) 19:00:59.84 ID:ESoSJTHeo
◇
今年の夏休み、家族以外の女性と交わした会話のいくつかを、俺は即座に思い出すことができる。
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2013/08/22(木) 19:01:47.10 ID:ESoSJTHeo
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昔はこうじゃなかった。……本当に。
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2013/08/22(木) 19:02:43.49 ID:ESoSJTHeo
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といっても、まったく話相手がいなくなったわけでもない。
そのあたりは難しいところだ。
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2013/08/22(木) 19:03:31.28 ID:ESoSJTHeo
◇
もうひとりだけ、よく話す女の子がいる。
その子とは学校の屋上でよく出会う。俺は不思議と、彼女とだけは普通に話をすることができた。
以下略
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