過去ログ - 後輩「わたしは、待ってるんですからね」
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227:以下、新鯖からお送りいたします[saga]
2013/09/04(水) 18:02:39.53 ID:hAkQPchbo

「珍しいね。昼に来るなんて」

 彼女は意外そうな顔をした。

以下略



228:以下、新鯖からお送りいたします[saga]
2013/09/04(水) 18:03:26.38 ID:hAkQPchbo

 俺は一度否定してから、何を言うべきかを考えた。
 
「妹が熱出して寝込んでるんだよ。うん。だからかな」

以下略



229:以下、新鯖からお送りいたします[saga]
2013/09/04(水) 18:04:55.16 ID:hAkQPchbo

「わたしは、良いと思ったよ。去年の」

「……俺の?」

以下略



230:以下、新鯖からお送りいたします[saga]
2013/09/04(水) 18:05:50.06 ID:hAkQPchbo



 屋上を出たあと、俺は階段の踊り場で携帯を取り出して家に電話を掛けた。
 従妹が電話に出たのは六回目のコール音の後だった。
以下略



231:以下、新鯖からお送りいたします[saga]
2013/09/04(水) 18:06:37.38 ID:hAkQPchbo



 放課後、部室に顔を出すと、まだ編入生しかいなかった。
 仕方ないので、部活は休むと部長に言伝するように頼んだ。
以下略



232:以下、新鯖からお送りいたします[saga]
2013/09/04(水) 18:07:11.46 ID:hAkQPchbo

「それなら、よかったです」

 彼女の表情に、どこかしら含みがあるように感じた。なぜ今更こんな話をするんだ?
 なんだか何もかもが面倒になってきた。
以下略



233:以下、新鯖からお送りいたします[saga]
2013/09/04(水) 18:08:10.55 ID:hAkQPchbo

「きみがかわいかったから」

 と俺は言ってみた。身の毛もよだつような軽口。よくこんなことが言えたものだ。

以下略



234:以下、新鯖からお送りいたします[saga]
2013/09/04(水) 18:08:44.82 ID:hAkQPchbo



 部室を出てから(どうして?)と自分に訊ねてみた。
 どうしてナンパなんてしたんだっけ?
以下略



235:以下、新鯖からお送りいたします[saga]
2013/09/04(水) 18:09:26.70 ID:hAkQPchbo



 家に着く頃には四時を過ぎていて、天気は再び霧雨へと戻りつつあった。
 夕霧。秋の季語だ、と俺は思った。べつに意味はない。気分が落ち着かないだけだ。
以下略



236:以下、新鯖からお送りいたします[saga]
2013/09/04(水) 18:10:39.68 ID:hAkQPchbo

 部屋の中は薄暗かった。レースカーテン越しの白さが、雲なのか霧なのか、分からない。
 妹は眠っているようだった。額に触れて温度を確かめようとすると、ぞわりとした。

 まあ、冷えピタの感触がいやだっただけなんだけど。昔からこういう感触が鳥肌が立つくらい苦手だった。
以下略



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