過去ログ - 後輩「わたしは、待ってるんですからね」
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以下、新鯖からお送りいたします
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2013/09/04(水) 18:05:50.06 ID:hAkQPchbo
◇
屋上を出たあと、俺は階段の踊り場で携帯を取り出して家に電話を掛けた。
従妹が電話に出たのは六回目のコール音の後だった。
以下略
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2013/09/04(水) 18:06:37.38 ID:hAkQPchbo
◇
放課後、部室に顔を出すと、まだ編入生しかいなかった。
仕方ないので、部活は休むと部長に言伝するように頼んだ。
以下略
232
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2013/09/04(水) 18:07:11.46 ID:hAkQPchbo
「それなら、よかったです」
彼女の表情に、どこかしら含みがあるように感じた。なぜ今更こんな話をするんだ?
なんだか何もかもが面倒になってきた。
以下略
233
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2013/09/04(水) 18:08:10.55 ID:hAkQPchbo
「きみがかわいかったから」
と俺は言ってみた。身の毛もよだつような軽口。よくこんなことが言えたものだ。
以下略
234
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2013/09/04(水) 18:08:44.82 ID:hAkQPchbo
◇
部室を出てから(どうして?)と自分に訊ねてみた。
どうしてナンパなんてしたんだっけ?
以下略
235
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2013/09/04(水) 18:09:26.70 ID:hAkQPchbo
◇
家に着く頃には四時を過ぎていて、天気は再び霧雨へと戻りつつあった。
夕霧。秋の季語だ、と俺は思った。べつに意味はない。気分が落ち着かないだけだ。
以下略
236
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2013/09/04(水) 18:10:39.68 ID:hAkQPchbo
部屋の中は薄暗かった。レースカーテン越しの白さが、雲なのか霧なのか、分からない。
妹は眠っているようだった。額に触れて温度を確かめようとすると、ぞわりとした。
まあ、冷えピタの感触がいやだっただけなんだけど。昔からこういう感触が鳥肌が立つくらい苦手だった。
以下略
237
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2013/09/04(水) 18:11:37.96 ID:hAkQPchbo
「調子は?」
「……うん。朝よりはだいぶましになってきた、と、思う」
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238
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2013/09/04(水) 18:13:10.36 ID:hAkQPchbo
妹が瞼を閉じるのを見てから、俺は部屋を出ようとした。
けれど、扉を閉める途中に呼ばれた気がして、もう一度部屋を覗きこむ。
妹は上半身を起こしてこちらを見ていた。
以下略
239
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2013/09/04(水) 18:14:07.23 ID:hAkQPchbo
家を出ると、霧はいっそう濃さを増していた。
頭がズキズキと痛む。今朝からずっと、断続的に。
俺も風邪をひいてしまったんだろうか。
以下略
240
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2013/09/04(水) 18:15:46.12 ID:hAkQPchbo
とっさに何も言えなかった。
妹の顔は青ざめていたし、自分でも何が何だか分かっていないような様子だった。
パジャマ姿のまま、サンダルをつっかけて、髪も少し乱れたまま。熱に浮かされたような顔で。
以下略
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