21:お団子 ◆bZ4I4TB4eY
2013/11/03(日) 00:03:46.57 ID:N4DOXtEy0
 不安心が高まり、不自然を見つけ出そうと辺りを見回す、 
  
 初めて見たのに、そうそう見つかるものだろうか――と、辺りを見回していると。 
  
 「やれやれ、ボクもこんなことは初めてだよ」 
22:お団子 ◆bZ4I4TB4eY
2013/11/03(日) 00:04:40.68 ID:N4DOXtEy0
 その単語を耳にした途端に地震の様な揺れが少女達を襲う、 
  
 それはあの黒髪の少女も同じのようで、体勢を立て直すために近くのビルにしがみ付いている。 
  
 「本当にこんなイレギュラーは初めてだよ……」 
23:お団子 ◆bZ4I4TB4eY
2013/11/03(日) 00:05:37.19 ID:N4DOXtEy0
 どうしてか涙で目が霞む、目の前が真っ暗になって何も分からなくなっていく。 
  
 絶望にも似たそれは、少女の身体を蝕むように包み込んでいく。 
  
 ――もうこのまま終わってしまうかもしれない。 
24:お団子 ◆bZ4I4TB4eY
2013/11/03(日) 00:07:03.67 ID:N4DOXtEy0
 「こんな事になるんなら、いっそ――」 
  
 そこまで声に出して頭を優しく撫でるように叩かれる。 
  
 「諦めるな、大丈夫だ、絶対に俺が救って見せる」 
25:お団子 ◆bZ4I4TB4eY
2013/11/03(日) 00:08:59.00 ID:N4DOXtEy0
 少女が居たのは見慣れた天井、見慣れた部屋と見慣れたぬいぐるみ、つまり自宅だった。 
  
 「…………えぇー、夢オチー……?」 
  
 少女は鹿目まどかという、予期された『ワルプルギスの夜』を果たして、 
26:お団子 ◆bZ4I4TB4eY
2013/11/03(日) 00:20:36.67 ID:N4DOXtEy0
 何時もと同じ家、何時もと同じ同級生、変わらない同じ学校。 
  
 「ん?はてはてー……誰か屋上に居ない?」 
  
 鹿目まどかと同じクラスの美樹さやかは遠くを見つめる様にして、 
27:お団子 ◆bZ4I4TB4eY
2013/11/03(日) 00:21:16.22 ID:N4DOXtEy0
 「――半熟でも何だって良いじゃない!」 
  
 「何が変わるっていうの!そんなもので、価値観、なんてぇ!」 
  
 クラス中に轟き渡る早乙女和子の声は何時もの二割増しで響く。 
28:お団子 ◆bZ4I4TB4eY
2013/11/03(日) 00:22:05.60 ID:N4DOXtEy0
 「今日は転校生と新しくこのクラスの副担任になった人を紹介します」 
  
 落ち着いた表情で先程まで愚痴っていた人とは到底思えない。 
  
 中島という生徒は肩を落として疲れた表情を見せる。 
29:お団子 ◆bZ4I4TB4eY
2013/11/03(日) 00:23:12.85 ID:N4DOXtEy0
 黒板に名前も書かずにそのまま颯爽と教室から出て行った門矢士を、 
  
 早乙女和子は一瞬遅れて追いかけて行く。 
  
 「……暁美ほむらよ…………」 
30:お団子 ◆bZ4I4TB4eY
2013/11/03(日) 00:23:44.37 ID:N4DOXtEy0
 廊下を歩いている、が、若干急ぎ足になっている為か、暁美ほむらの方が脚が早い、 
  
 ――転校生なのに?、と鹿目まどかは思う。 
  
 少し距離があり、自分が急がなければ離されてしまいそうだとも思う、 
31:お団子 ◆bZ4I4TB4eY
2013/11/03(日) 00:24:48.14 ID:N4DOXtEy0
 「……えぇーっと、災難、だったよね?」 
  
 「――朝の、アレ」 
  
 ――かどやつかさ、先生。 
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