過去ログ - 【艦これ】五十鈴の調子が悪いようです【SS】
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13:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)
2013/11/11(月) 20:35:47.41 ID:foU1KJOC0





14:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[sage]
2013/11/11(月) 21:12:14.80 ID:Cunl5dq70
読みずれぇ


15:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)
2013/11/11(月) 21:24:17.84 ID:foU1KJOC0
 読みづらくてごめん。
 もう一本あるんで、そちらで改善しますです。
 というわけで、投下していくよ(別スレは立てられなかった)。

 タイトル『貧鈍』
以下略



16:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)
2013/11/11(月) 21:25:22.91 ID:foU1KJOC0
 春島、という通称にはそぐわぬ暑さであった。
 気温は27度ほどであるが、まとわりつく湿気がそれを何倍にも感じさせる。
 しかし、町外れにあるその茶屋を訪れた娘は汗ひとつかかず、むしろ涼しげな雰囲気さえ漂わせているのであった。
 年頃としては、20代にさしかかったばかりというところである。
 腰の辺りまで伸ばした黒髪は三つ編みにされ、チュークドレスと呼ばれるこの辺り伝統の民族衣装に身を包んでいた。厚めのレンズをつけた眼鏡に阻まれ、顔立ちはよく分からない。
以下略



17:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)
2013/11/11(月) 21:25:57.38 ID:foU1KJOC0
 だが、それを抜きにしても、昼間のこんな時間帯に、島で数台しか営業していないタクシーが、先ほど店の前を横切っていったジープを追うように走って行くというのは、
「そうそうありえることではない……」
 のである。しかも、島の中央部へ向かうこの先には人気のない山林が広がるばかりなのだ。
 こうなると、娘の行動は早い。
「おばさん、お勘定ここに置いておきますね!」
以下略



18:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)
2013/11/11(月) 21:26:24.26 ID:foU1KJOC0
 ひと息に間を詰めると、男のひ腹へ当て身を喰らわせていたのである。
「むうん……」
 がくりと倒れる男の腕からさっと少女を奪い取り、さるぐつわを解いてやった。
 すると少女は、母親にすがりつく子供そのままに赤城の胸へ顔を押しつけ、盛大に泣き出したのである。
「よし、よし……もう心配はいりませんからね」
以下略



19:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)
2013/11/11(月) 21:26:53.31 ID:foU1KJOC0
 艦娘と妖精とは感覚がリンクしており、多くの言葉を交わす必要はない。
 ただそれだけの短いやりとりを終え、赤城は空中に向けて艦載機を放ったのである。
 すると、搭乗した妖精がベテランパイロットも顔負けの操縦テクニックを披露して巧みに風を捕まえ、見る見る内に高空へ昇っていくではないか。
 その速度は、明らかに複葉機のそれではない。
 これこそが艦娘と現代兵器の間にある絶対的な壁であり、艦娘の艦載機はマッハ10を軽々と越えたスピードで、ミサイル以上の威力を持った搭載火器を放つことができるのだ。
以下略



20:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)
2013/11/11(月) 21:27:24.35 ID:foU1KJOC0
 赤城と加賀は艦娘として覚醒する前、同じ道場で弓術を学んでいた仲であり、道場内では「双龍」だとか「龍虎」だとか呼ばれていたものだ。
 そんな付き合いの長い二人であるから、相手の考えはすぐに分かるのである。
「吹雪さん、この子の服装をよく見てください……」
「え? いや、かわいいな〜と思いますけど」
「……トラックではそうそう手に入らない上等な品です。つまり、この子の実家はかなり裕福な家庭で、しかもこの子を見るに日系人であるということですね。それが現地で不可解なトラブルに巻き込まれたということは……?」
以下略



21:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)
2013/11/11(月) 21:27:58.22 ID:foU1KJOC0
 あの時――。
 赤城は艦載機型の艤装を飛ばすと同時に、気絶から覚めた男たちを空から追跡するよう命じていたのだ。
 狙いは的中し、気絶から覚めた男たちはそのことに気づかぬまま、この茶屋とは山を挟んで反対側にある船着き場へ向かい、日に二本の定期船で秋島へと渡って行ったのである。
 定期船を降りた男たちが向かったのは、秋島の中心部に存在する洋風の屋敷であった。
 そこまで突き止めれば、あとは簡単だ。
以下略



22:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)
2013/11/11(月) 21:28:30.47 ID:foU1KJOC0
「場所が分からないし、分かっても今はまだ、ね。私も、なんとか都合をつけて日に一度は必ず来るようにするから……」
「うー……」
 文月は少しだけむずがったようであったが、
「うん、いいよ。あたしがまんするね」
「よし……」
以下略



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