6:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/12/01(日) 19:34:54.24 ID:j4MC2eqco
  
  
 悪魔。 
 嗤うように、彼女の言葉を引き継いだ。 
  
7:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/12/01(日) 19:35:24.19 ID:j4MC2eqco
  
  
 「いらっしゃい、美樹さやか」 
  
  
8:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/12/01(日) 19:35:56.18 ID:j4MC2eqco
  
  
 「適当に運んでおいて頂戴。佐倉杏子には見つからないようにね」 
  
  
9:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/12/01(日) 19:37:21.20 ID:j4MC2eqco
  
 そして、朝。 
 歩き慣れた通学路を行けば、通り過ぎていく人波の中に、見知った顔もいくつかある。 
  
 私が勝手に覚えているだけで、あちらは私のことなど覚えているはずもないけど。 
10:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/12/01(日) 19:37:52.80 ID:j4MC2eqco
  
 用もない、適当に歩を緩めてやりすごそう。 
 使い魔たちが後ろから私の背中を蹴っているのを無視しつつ、顔をゆっくり下に落とす。 
 落とそうとして、視線を受けた。 
 首を返してみれば、その感覚は消えていて、彼女たちは言葉を互いに交わしているのみ。 
11:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/12/01(日) 19:38:44.57 ID:j4MC2eqco
  
 視線の主と思われる少女は、私の返す視線を意に介さず駆けていく。 
 私たちよりも一回りどころか二回りも小さいその後姿が、何を考えているのかは分からない。 
 自分の足が止まっていることに気付いた上、後ろからこれでもかというほど聞き覚えのある声が聞こえてきたので、そこで思考は中断した。 
  
12:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/12/01(日) 19:40:01.14 ID:j4MC2eqco
  
  
 「……出来ました」 
  
 「あら、ええ、よく出来てますね。ではお昼休みにして結構ですよ」 
13:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/12/01(日) 19:40:44.85 ID:j4MC2eqco
  
  
 「ぁ、あの」 
  
  
14:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/12/01(日) 19:41:20.49 ID:j4MC2eqco
  
  
 「何かしら」 
  
  
15:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/12/01(日) 19:42:13.17 ID:j4MC2eqco
  
 どもりながらも最後まで言葉を口にした彼女。 
 自信なさげに手元を小さくこねくり回しているのが、何とも言えず彼女らしい。 
 また、その後ろで美樹さやかが、何とも言い難い表情をしているのに気付いて、少しおかしくなってしまう。 
 思わず口元が綻んでしまい、自覚して目線を下に落としながら、唇を開く。 
16:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/12/01(日) 19:43:29.70 ID:j4MC2eqco
  
 そのお昼休み、学校の屋上で、だらりと手を投げ出す美樹さやかに佐倉杏子、それを呆れ半分で見ている巴マミと、まどか。 
 そんな四人を私は、遥か高く聳え立つ鉄塔の上から覗き見ていた。 
  
  
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