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2013/12/31(火) 03:05:48.62 ID:6yBCWbRi0
「えっ……」
果てのない白。穢れのない白。澱みのない白。
世界から、切り離されたような感覚――。
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2013/12/31(火) 03:06:55.35 ID:6yBCWbRi0
「貴音?」
響の声に、貴音の意識が再び現実へと引き戻された。
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2013/12/31(火) 03:08:09.90 ID:6yBCWbRi0
「ただいまー。皆ケンカしてなかったかー?」
リビングに入ると、響の家族たちが響と貴音を出迎える。
家族たちは各々の鳴き声で響に応えた。
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2013/12/31(火) 03:10:06.52 ID:6yBCWbRi0
「貴音ー、自分ご飯作るから、お湯が溜まったら先にお風呂入っちゃう?」
「それはなりません。家主より先に一番風呂を取るわけにはいきません」
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2013/12/31(火) 03:11:09.18 ID:6yBCWbRi0
「――――」
再び、白い世界を視た。
貴音はしげしげとその世界を眺める。
13:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2013/12/31(火) 03:12:39.13 ID:6yBCWbRi0
我那覇響の家族の一人であり、最も彼女が行動を共にするペット。
異常な幻視体験に見舞われつつも、ある程度面識のある存在との接触に、貴音の思考は冷静さを取り戻しつつあった。
「……先程も、ハム蔵殿が?」
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2013/12/31(火) 03:13:50.61 ID:6yBCWbRi0
「何故、と言われても……」
ただ単に響の家に行きたかっただけだ。
親しくなった友人同士が、さらに親交を深めるように。
15:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2013/12/31(火) 03:16:07.88 ID:6yBCWbRi0
「…………」
どうなのだろう。
確かに響とはよく行動を共にしている。他のアイドルよりも、それは確かだ。
16:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2013/12/31(火) 03:17:05.46 ID:6yBCWbRi0
我那覇響は四条貴音を見つめていた。
秘密を持つ貴音にも、響は何でも打ち明けた。
「ふふ……響は隠し事が出来ない性格なのでしょうね。だから明け透けなのは私にだけということではない。それでも、あそこまで見つめられては、見つめ返さないというのが不可能といものでしょう?」
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2013/12/31(火) 03:17:59.86 ID:6yBCWbRi0
白い炎のハムスターは、その小さな肩を竦めてため息を一つ吐く。
『そうかい、なら構えるこたぁねぇな。俺らとアンタは同類だ』
18:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2013/12/31(火) 03:19:42.39 ID:6yBCWbRi0
「貴方は――いえ貴方達は、何者なのですか?」
ハム蔵やその後ろにいる白い炎の動物たちを見遣り、貴音は疑問を投げかける。
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