31:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[saga]
2014/02/11(火) 23:05:17.02 ID:4W+e2BTSo
「……」
32:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[saga]
2014/02/11(火) 23:06:44.80 ID:4W+e2BTSo
彼女は髪から、雨粒を滴らせていた。
夕立に遭っちゃってさ、とため息交じりに説明するその姿に、活気はない。
もっとも、今の私たちよりはよほどマシかもしれないが。
33:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[saga]
2014/02/11(火) 23:07:38.64 ID:4W+e2BTSo
「もう少し丁寧に扱いなさい。髪、傷むから」
「……お前、マミの奴みたいな事言うのな」
34:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[saga]
2014/02/11(火) 23:08:31.58 ID:4W+e2BTSo
ほんの少し、バスタオルを纏った頭が上がって、また下がる。
挨拶だけに留まるつもりは、まどかにはなかったと思うけど、佐倉杏子の返事はそこで会話を切るためのもので。
結局まどかの言葉はそこで切れて、気まずい沈黙があたりに降りる。
今度は、私の番。
35:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[saga]
2014/02/11(火) 23:09:12.88 ID:4W+e2BTSo
「ん、なんかさ……やっぱ、ガラじゃ、なかったっつか」
36:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[saga]
2014/02/11(火) 23:10:22.27 ID:4W+e2BTSo
私の手を振り払うように、首が回って彼女はある方を向く。
そこには一人分のお茶セットと、一つの余分なカップをお盆に載せて運んで来た巴マミがいた。
その顔面は蒼白。
きっとそれを見上げる私たちも、そうなっているのだろう。
37:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[saga]
2014/02/11(火) 23:10:58.78 ID:4W+e2BTSo
対する佐倉杏子は、にべもない。
私が手にしていたバスタオルを奪うように手に取って、それで顔をぬぐった。
正面にいる巴マミの顔は見ずに、そのまま手元に視線を落としている。
そこには、温められたティーカップ。
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2014/02/11(火) 23:12:20.52 ID:4W+e2BTSo
魔獣狩りのたびに、確かに、私たちは顔をよく合わせていた。
距離を置かれ始めてからも、そうなる前も。
グリーフキューブが吸収してくれる呪いの量は少なく、魔法少女が少ない方がやり易いというのは、その通り。
それは、相も変わらずに、正論。
39:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[saga]
2014/02/11(火) 23:12:48.32 ID:4W+e2BTSo
「やっぱり」
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2014/02/11(火) 23:13:20.58 ID:4W+e2BTSo
「……そんなんじゃ、ねえよ」
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2014/02/11(火) 23:14:16.58 ID:4W+e2BTSo
だん、と。
机を叩く音が響いて、ティーカップの中の液体が揺らめいて、跳ねて、飛ぶ。
飛沫をそこらに散らせて、それに呼応するように、まどかの体が震えている。
思わず佐倉杏子の肩を掴んで、そんな資格ないって分かってるのに、言った。
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