過去ログ - 上条『異能の力なら、どんな幻想だってぶち殺して見せる』
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154:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[saga]
2014/03/13(木) 17:16:02.39 ID:a2xbEWtP0
さてそれじゃあ第一章完結といきますか

投下


155:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[saga]
2014/03/13(木) 17:17:22.34 ID:a2xbEWtP0
―――――伽藍の堂



「橙子さん、二ヶ月ぶりに姿を見せてそうそうこんな話を持ちかけられるのも嫌かと思いますが、お給料ください」
以下略



156:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[saga]
2014/03/13(木) 17:18:02.47 ID:a2xbEWtP0
FAXを送ってくるのはいつでも前の工房からだったので、一度前の工房付近で張ってみたが橙子さんはやって来る気配はなかった。

仕方なくここへ戻ってくると、橙子さんから

「給料なら戻ったらまとめて払うから当分は自分でなんとかしろ、あと仕事に余裕があるようだから追加だ」
以下略



157:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[saga]
2014/03/13(木) 17:18:43.85 ID:a2xbEWtP0
僕が話を切り出して垣根君が快くお金を貸してくれる事になった翌日、垣根君が

「これくらいですか?」と札束をポンと寄越したのには愕然としたけれど。

あまりにもすんなり頼みを聞いてくれたので、つい金額を伝え忘れた僕にも落ち度はあるものの、さすがにこれは予想できなかった。
以下略



158:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[saga]
2014/03/13(木) 17:19:14.61 ID:a2xbEWtP0
ともかく、6月に入ってもまだなかなか橙子さんが戻らないので、僕はまた泣く泣く垣根君に頭を下げて借金をしなければならないのかと思案していたところ、橙子さんが昨日突然ひょっこりと戻ってきていた。
――――なぜかトラックで。

昨日は仕事が山場だったので、定時で切り上げてからは疲れ果ててすぐに帰ってしまったけれど。

以下略



159:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[saga]
2014/03/13(木) 17:20:44.65 ID:a2xbEWtP0
そんな僕の胸中が見え透いていたのか、ははあ、と橙子さんはまた意地の悪い笑みを浮かべる。


「いやあすまなかったね黒桐、私にも色々あるものでな。給料だろう?――――手を出せ、黒桐」

以下略



160:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[saga]
2014/03/13(木) 17:21:31.02 ID:a2xbEWtP0
そして僕が橙子さんに貰ったのは、一枚の紙きれ。しかし、ただの紙きれじゃない。こんなことが、あっていいのだろうか。

「橙子さん、………どうしたんです、こんな――――」

驚愕するしかない。なぜって――――橙子さんから受け取ったその紙、すなわち小切手に書かれた金額が、垣根君が僕にポンと出した金額のまんまだったから。
以下略



161:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[saga]
2014/03/13(木) 17:22:00.27 ID:a2xbEWtP0
本職―――人形造りか。

いったい何を作ってきたのだろう、この人は?

「まあ、受けとれ黒桐。来月からはまたいつも通りの給与だ。」
以下略



162:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[saga]
2014/03/13(木) 17:22:34.43 ID:a2xbEWtP0
「黒桐、私はね、自分が作った人形をどこかへ引き渡すとき、必ず3つの細工をするんだ。当ててみろ」

「急ですね、また」

「当てられたら、そうだな、2日休みをやろうか――――」
以下略



163:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[saga]
2014/03/13(木) 17:23:03.69 ID:a2xbEWtP0
さて、橙子さんがどこかへ渡す人形を作った際に、仕掛ける細工か。

まず橙子さんは封印指定の魔術師だから、居場所が割れると困る。
つまり、橙子さんの作る人形は世界一精巧なのだから、人形の存在が知れればまず橙子さんだと魔術師たちは気づくだろう。
それを辿って、居場所がばれてしまいかねない。
以下略



164:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[saga]
2014/03/13(木) 17:23:58.17 ID:a2xbEWtP0
「じゃあ―――――――」

いや、まてよ。人形達が人目にさらされないように、ということなら、人形達に管理の目が行き届いていればいいことになる。
つまり、橙子さんが人形達の行く末を確認できれば、万が一バレそうになっても先になんとか手を打つことができる。

以下略



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