31: ◆InfI0vlg76
2014/04/01(火) 12:17:53.45 ID:V7PLv1990
代わりに困ったように笑う。
「最近、学園都市で詐欺が増えてて…元々子供ばかりの街ですから、あまりそのような手の込んだ真似をする人はほとんどいないんですよ。だから、警戒する人も少なくて被害が拡大しているみたいです」
「へえ、詐欺かあ。珍しいね、この街で」
32: ◆InfI0vlg76
2014/04/01(火) 12:20:42.89 ID:V7PLv1990
「あ、初春さん、佐天さーん!」
「奇遇ですわね、初春、涙子」
33: ◆InfI0vlg76
2014/04/01(火) 12:23:26.87 ID:V7PLv1990
ちょ…なによこれ!?布面積少なすぎるわよ!こんなの穿けるわけ…って待て、こんなの買った覚えがない。まさか)
赤面する御坂だったが、途中からあることに気づく。もっとも佐天と初春はもとから気づいていたが。
そんな下着は子供っぽい趣味の御坂が選ぶものではない。
34: ◆InfI0vlg76
2014/04/01(火) 12:24:54.14 ID:V7PLv1990
パン、と手を払って美琴は二人に笑いかけた。
「ごめんね、突然」
「いえー、いつものことじゃないですか」
35: ◆InfI0vlg76
2014/04/01(火) 12:26:31.09 ID:V7PLv1990
佐天は慌てて顔を上げて、
「あ、いえ!」
なんでもないです、と言おうとした瞬間、頭がざわついた。
36: ◆InfI0vlg76
2014/04/01(火) 12:28:24.18 ID:V7PLv1990
「逆に言うと、ボロを出しにくい…例えば、精神系の能力者とかならリスクはかなり下がるのではありませんの?」
基本的に、この街の生徒は能力者も多いとはいえ子供である。詐欺行為などを働こうと思い作り話をすれば、どこかにわざとらしさが混じる。事情聴取などをされても完全に自然さを装うことは不可能に近い。
だが、他者の心と触れ合うことをメインとする精神系能力者は、まず『相手を観察する』しある程度理解することが能力の前提となる。そのため、人間が元来持っている観察能力が必要に応じて高められているのだ。これを応用することによって、『自分を観察する』ということもできるのである。
37: ◆InfI0vlg76
2014/04/01(火) 12:29:41.97 ID:V7PLv1990
さらに肩を落とす佐天の前で、美琴は黒子の言葉にうんうんと頷いた。
「確かに、精神系の人ならそういうスキルはあるわよね。あと、私の知り合いの卑怯なヤツがやりそうなことなんだけど、例えば相手の心に干渉して自分の言葉を受け入れやすくするとか」
無邪気な美琴の推論は同時に、佐天の心を深く抉った。
38: ◆InfI0vlg76
2014/04/01(火) 12:32:15.27 ID:V7PLv1990
久しぶりに、語りかけてくる声が聞こえた。
あの夢以来。実に一週間ぶりだ。
ふっと佐天の視界が歪む。
39: ◆InfI0vlg76
2014/04/01(火) 12:33:35.85 ID:V7PLv1990
『それにね、あの人たちのためでもあるの』
「…?」
『あの人達は、もしこの事を知ったら不愉快に思うじゃない。でも、知らなかったら楽しく生きていけるのよ』
40: ◆InfI0vlg76[sage]
2014/04/01(火) 12:35:13.43 ID:V7PLv1990
続きはのちほど。
41:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[sage]
2014/04/01(火) 14:03:19.15 ID:Hp82ix2h0
乙
絶望的結末へ真っしぐらな感じが…
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