過去ログ - 食蜂「好きって言わせてみせるわぁ」その4
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6:乾杯 ◆ziwzYr641k[saga]
2014/06/10(火) 01:34:11.05 ID:igNzDGpD0
講義のようにゆったりと投げかけられた質問が、上条の脳裏に高額な報酬を連想させた。

「そうだね。確かに、金銭もその一つではある」

「……ッ」
以下略



7:乾杯 ◆ziwzYr641k[saga]
2014/06/10(火) 01:52:40.96 ID:igNzDGpD0
「……電撃使い(エレクトロマスター)の能力? なんで、大人に御坂みてえな真似が」

学園都市に子ども以外の能力者がいるなど都市伝説の類でしか聞いたことがない。
だが、それならば、なぜこの男は能力を使えるのか。

以下略



8:乾杯 ◆ziwzYr641k[saga]
2014/06/10(火) 02:04:23.71 ID:igNzDGpD0
「テ……テメェってやつは……どこまで……」

「実験に役立つデータを残し、残ったパーツも髪の毛から爪先まで無駄なく再利用される。
クローンとして生み出された者としては、まさしく本懐ではないかな?」

以下略



9:乾杯 ◆ziwzYr641k[saga]
2014/06/10(火) 02:19:36.01 ID:igNzDGpD0
倒れたきり一向に起き上がろうとしない上条に、木原がほくそ笑みながら手で空を切った。
ほどなく磁力によって数珠繋ぎになった鉄球が、長大な鞭と化した。

天井に届かんばかりに伸びたそれが大きく撓り、ついで上条の頭部目がけて振り下ろされる

以下略



10:乾杯 ◆ziwzYr641k[saga]
2014/06/10(火) 02:23:22.55 ID:igNzDGpD0
(くそっ! 有り得ねえだろ! ……こうもことごとく読まれるなんて)

いくら回復力が増しているとはいえ、ダメージは蓄積していく。
このままではジリ貧、何より戦える時間は有限だ。
ガルドラボークの魔力が尽きれば、今度こそ打つ手はない。
以下略



11:乾杯 ◆ziwzYr641k[saga]
2014/06/10(火) 02:32:45.76 ID:igNzDGpD0
劣勢にあって、上条は一つの確信を深めていく。
以前に男が食蜂の能力を研究していたのなら、体の能動的な反応についてもそこそこ詳しいはずだ。
おそらくは画像をスキャンするように、電磁波を用いてこちらの生体電流を読み取っている。
とはいえ、それが事実だとして、状況は好転しない。
どんなトリックを用いたところで生理的な反応を止める手立てなどない。
以下略



12:乾杯 ◆ziwzYr641k[saga]
2014/06/10(火) 02:37:43.95 ID:igNzDGpD0
「はっ……あ゛っ……ぎぃっ!」

足を抱えるようにして上条が床に転がり込み、苦悶の声を漏らした。
喉が痙攣してまともな悲鳴すら上げられない。
気も狂わんばかりの痛み。足の水分が、血が、ぼこぼこと泡を立てて沸騰している。
以下略



13:乾杯 ◆ziwzYr641k[saga]
2014/06/10(火) 02:45:32.55 ID:igNzDGpD0
「…………ぅ……ぐぉ」

気が遠くなるような痛みに苛まれ、ぐったりとした上条に、木原が晴れ晴れとした表情を向ける。

「あと少しのところで手が届かない。我々が何度も通った道だ。君にも是非とも体感してもらいたい。
以下略



14:乾杯 ◆ziwzYr641k[saga]
2014/06/10(火) 02:51:51.97 ID:igNzDGpD0
「まずは論より証拠だな。――――あぁ、お前たち、音声は拾えているかな? つけてくれたまえ」

一瞬何を言っているのかわからず、上条が怪訝な顔をしたが、すぐに察した。
男の仲間たちに何らかの作業を指示しているのだ。
はたして、木原が手をかざしてから数秒後、巨大なモニターにいくつもの波形や数値が表示された。
以下略



15:乾杯 ◆ziwzYr641k[saga]
2014/06/10(火) 02:56:51.28 ID:igNzDGpD0
「それをこうも恩を仇で返されては、過激な対応もやむなしだな。
くく、今現在表示されている彼女の脳波から、いったい何が読み取れると思うね?」

我に返った上条が木原を見上げる。

以下略



16:乾杯 ◆ziwzYr641k[saga]
2014/06/10(火) 03:03:03.06 ID:igNzDGpD0
「テメェに……テメェなんぞに、アイツの何が……わかるってんだ」

食蜂は、自分が抱えている問題については誰も巻き込もうとしなかった。
そうあろうと努めていた。
この騒動の以前から、自我を押し潰される瀬戸際に至るまで。
以下略



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