19:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/06/18(水) 13:35:49.67 ID:OIe+ZWtGo
 「……あいつがさ、あたしを引っ掻きやがったんだ」 
  
 相手を責める口調で、少女が呟く。 
 だが僕はその言葉の端に感じた自責の念も見逃さない。 
  
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2014/06/18(水) 13:42:47.61 ID:OIe+ZWtGo
 次の日、いつもの場所に少女の姿は無かった。 
 その代わりに、いつもの猫が少女の位置に座っている。 
 昨日は少女だけ、今日は猫だけか、と僕は胡坐をかいて座る。 
 その動きに合わせるように、猫がぴょんっと飛び乗ってきた。 
  
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2014/06/18(水) 13:50:44.58 ID:OIe+ZWtGo
 「ニャーオ」 
  
 猫の一鳴きで、僕は時間の流れに気付かされた。 
 ここはまるで時の流れが違うようで、いつも気付けばこんな時間だ。 
 今日は河の色が変わっていない、一雨来る前に急ごう。 
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2014/06/18(水) 13:51:42.73 ID:OIe+ZWtGo
 その日は結局、雨が降りやまず 
 テレビでは何年だか何十年ぶりかの大雨になるだろうと言っていた 
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2014/06/18(水) 13:52:23.94 ID:OIe+ZWtGo
 一休み 
  
 また夜に書くかも 
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2014/06/18(水) 14:11:44.92 ID:uMqcDKLIO
 乙 
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2014/06/18(水) 15:43:08.82 ID:pJV2VUSkO
 おつ 
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2014/06/18(水) 17:36:40.96 ID:OIe+ZWtGo
 案の定翌日は大雨で、学校へ行くのに親が送ってくれた。 
 ルートが違うので、あの河川敷の様子を確認することは出来なかったが、この雨を見るに何ともないとは思えない。 
 その事がずっと気がかりで授業など耳に入ってくるわけもなく、電車通学の学生を考慮して午前で授業を打ち切るという教師の宣言だけは聞き取れた。 
 皆が各々の手段で親と連絡を取る中、僕は雨の中を走り出した。 
 こんな雨の中を出歩くのは、バカのする事だ。 
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2014/06/18(水) 17:44:10.47 ID:OIe+ZWtGo
 「なんでこんな所に……じゃない、急がないと!」 
  
 走り出そうとする少女の腕を、僕はガッと掴み制する。 
 少女が行こうとする先は、分かっていた。 
 分かっていたからこそ、僕は止めようと腕を掴んだのだ。 
28:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/06/18(水) 17:49:51.00 ID:OIe+ZWtGo
 「……っ」 
  
 僕の剣幕に少女がわずかにたじろいだが、すぐにキッと僕を睨み付けなおも暴れようとする。 
 どうやら説得は無理らしい、ならば選択肢は一つだ。 
 掴んでいた腕を緩め少女を解放すると 
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