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2014/06/20(金) 23:10:33.39 ID:e5IvpnBoo
P「怪談は怖くないと意味ないのだが……仕方ない。
話を一つ。アメリカの都市伝説の話。
時は遡ること1931年のこと。
当時、敵機を発見するために用いられていたレーダーは「船体が発する、磁気に反応する」
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2014/06/20(金) 23:11:22.84 ID:e5IvpnBoo
裕子「これはテレポートですねぇ……」
幸子「まぁ確かにサイキックですけど……」
みく「失敗してるにゃ」
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2014/06/20(金) 23:11:49.22 ID:e5IvpnBoo
P「でも怪談っぽくないからダメだな。もっと怖いのにしよう。
話を一つ。山のペンションでの話。
ある山に友人達と旅行しにいった男性がいた。予約した宿は山の中にあるペンション型の宿泊施設で
水道ガス電気は通ってるが、食事などは自炊するというものだった。しかしいざ受付に行ってみると
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2014/06/20(金) 23:12:15.23 ID:e5IvpnBoo
「開けて」「開けて」「開けて」「開けて」「開けて」「開けて」「開けて」「開けて」「開けて」
「開けて」「開けて」「開けて」「開けて」「開けて」「開けて」「開けて」「開けて」「開けて」
「開けて」「開けて」「開けて」「開けて」「開けて」「開けて」「開けて」「開けて」「開けて」
「開けて」「開けて」「開けて」「開けて」「開けて」「開けて」「開けて」「開けて」「開けて」
「開けて」「開けて」「開けて」「開けて」「開けて」「開けて」「開けて」「開けて」「開けて」
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2014/06/20(金) 23:12:43.26 ID:e5IvpnBoo
気付けば朝になっていた。どうやらあの後、失神してしまったようだ。男性は友人達を起こし、すぐに受付
に向かい、宿を引き払った。化け物を見たと話すと、受付は
「見ただけなら無害だからお祓いとかは大丈夫ですよ」
と答えた。そうは言っても気になるので後日、寺で無理を言ってお祓いをしてもらった。
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2014/06/20(金) 23:13:14.95 ID:e5IvpnBoo
「…………」
P「普通の足に何人分もの人間の塊なんか付けてたらそりゃバランスも悪いだろうな。ははは」
桃華「あのまだ続けまして?」
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2014/06/20(金) 23:13:44.11 ID:e5IvpnBoo
P「じゃあ次の話するか。山は話したから海の話だ。
話を一つ。盆の海の話。
お盆の海に近づいてはいけないってのは一回ぐらい聞いた事はあると思う。霊は水場に集まるって言う
しな。盆という時期柄引き込まれるというイメージがついたのかもしれない。もしかしたら盆にはクラゲが
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2014/06/20(金) 23:14:10.42 ID:e5IvpnBoo
庭の縁側にはいくつかの壷が並んでおり、何かよくわからないものがその壷を一個ずつ開けているのが
見えた。光源はトイレの灯りと月の光ぐらいしかないのになぜか縁側に並んでおかれたたくさんの壷
やそれを一個ずつ丁寧に蓋を開けているそれの姿もはっきり見えた。それは白い石を纏った餅のような
形をしており、表面は濡れていた。体から飛び出た二本の細く白い棒のような腕で丁寧に壷の蓋を開けて、
中身を体の上でひっくり返している。中から出てきた白い石のようなものを吸収すると代わりに、体に付いて
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2014/06/20(金) 23:14:35.98 ID:e5IvpnBoo
裕子「え、終わりですか? この後、救いがあったり……」
P「ないよ。いつだって話はハッピーエンドなわけではないんだ」
桃華「……Pちゃま。もうそろそろお開きにしてもよろしいのでは?」
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2014/06/20(金) 23:15:42.45 ID:e5IvpnBoo
P「まだあるんだ。次の話をしよう。
話を一つ。夢の話。
少女は夢を見ていた。汽車に乗っている夢だ。
木造で出来た車内と体が沈むような柔らかい深緑色の椅子。車内はとても静かだがだいぶ混んでいて、自分の
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2014/06/20(金) 23:16:12.30 ID:e5IvpnBoo
その日も夢の話を友人にして不思議だよねと話すといつもより神妙な顔で
「古い数字だけが書かれた切符か……」
と独り言のように呟く。少女には友人が何を言っているのかよくわからなかった。
「まもなく到着です」
どこからかそんなアナウンスが聞こえてきた。向かいの老人が立ち上がる。窓の外で流れる風景が段々とゆっくりに
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2014/06/20(金) 23:16:40.90 ID:e5IvpnBoo
裕子「未来行きの汽車に降りるための券……」
みく「死の暗示、ってことかな」
幸子「眠れなくなったじゃないですか……!」
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2014/06/20(金) 23:17:09.61 ID:e5IvpnBoo
P「無理じゃない。やろう。短い話をしよう。
話を一つ。呪いについての話」
古今東西呪いというのはどこにでも満ち溢れていた。
時には誰かの不幸のために、時には己の幸福のために。その力は行使されてきた。この国にも有名な呪いや儀式
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2014/06/20(金) 23:17:34.76 ID:e5IvpnBoo
みく「Pチャン。もうやめよう」
P「まだ終わってないぞ」
桃華「……もしかしてこれもその呪いの儀式、だったりしませんわよね」
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2014/06/20(金) 23:18:01.82 ID:e5IvpnBoo
P「あと少しだ。お前達は黙って聞いて怖がればいい。時間がない。次だ。
話を一つ。逢魔時の話。
逢魔時とは夕暮れ時の昼から夜に変わる時間帯のことを差し、昔から魔と遭遇する時間だと言われている。薄暗い夕暮れ時に
向こうからやってくるのは誰なのか。知っている人か知らない人か、あるいは人間以外の何かか。
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2014/06/20(金) 23:18:36.71 ID:e5IvpnBoo
桃華「なるほど。そういうことでしたのね」
裕子「これはつまり……」
みく「Pチャンは偽者にゃ」
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2014/06/20(金) 23:19:03.94 ID:e5IvpnBoo
P「話を一つ。百物語の原型の話。
百物語というのは納涼に用いられることのある現代に伝わる儀式もどきの一つである。
百本のロウソクに火を灯し、物語を一つ話すたびにロウソク一本消す。そして全てのロウソクが消えた時、怪異が起こると言われている。
時代と共に方式は段々と簡易化されているし、無論呪いの性質上その効果はない。仮に怪異に遭遇したとしたら極限まで高まった恐怖心が
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2014/06/20(金) 23:19:37.79 ID:e5IvpnBoo
裕子「……これ、確か九話目ですよね?」
桃華「物の位置が変わってる話、トンネルの話、アメリカの都市伝説、山のペンションに」
みく「海の神様、夢の中の汽車、呪いについて、逢魔時……そして十物語」
27:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2014/06/20(金) 23:20:04.14 ID:e5IvpnBoo
バァーン
「「「!?」」」
ちひろ「助けに来ましたよ!」
28:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2014/06/20(金) 23:20:33.50 ID:e5IvpnBoo
以上。
これで移せたから後は頼んだよ
29:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2014/06/21(土) 01:51:12.48 ID:RLWnT9P6o
任せろ
長かったが面白かった特にまゆ
乙
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