過去ログ - 和「フランスより」咲「愛をこめて」
1- 20
131: ◆CU9nDGdStM[saga]
2014/12/27(土) 01:09:31.43 ID:6rJa/3MJ0
ライター業をしているくらいなので、咲はそもそも本が好きだ。

高校の頃などは暇さえあるといつも何かを読んでいて、

久からは「活字ジャンキー」と揶揄されたものだった。
以下略



132: ◆CU9nDGdStM[saga]
2014/12/27(土) 01:11:55.06 ID:6rJa/3MJ0
咲は写真集のほうを手に取った。

画集も捨てがたいのだが、こちらは日本でも人気のあるアール・ヌーヴォーが中心だ。

いつか母国でも似たような本が手に入るかもしれない。
以下略



133: ◆CU9nDGdStM[saga]
2014/12/27(土) 01:14:31.44 ID:6rJa/3MJ0
店員「はい……君は旅行?」

咲「ええ、観光できました」

店員「日本人?それとも中国から?」
以下略



134: ◆CU9nDGdStM[saga]
2014/12/27(土) 01:21:40.26 ID:6rJa/3MJ0
店員「この辺りは道が複雑で迷いやすい。私はもうすぐ上がれるから、君さえよければ……」

和「咲さん、遅いです!」

店員の声を遮ったのは不機嫌さを隠していない和の叫びだった。
以下略



135: ◆CU9nDGdStM[saga]
2014/12/27(土) 01:31:48.48 ID:6rJa/3MJ0
平穏というには色々あったが、無事付近の散策を楽しんだ咲は和と共に彼女の勤め先へと足を運んだ。

当初の目的だった、あの洋菓子店である。

和「Bonjour!」
以下略



136: ◆CU9nDGdStM[saga]
2014/12/27(土) 01:35:35.28 ID:6rJa/3MJ0
貴子「ああ。以前に風越のコーチをしていた久保貴子だ。よく覚えていたな」

咲「ああ、やっぱり……!でもどうしてパリに?」

カレン「まあその話は後で説明するとして。……君が咲だな?」
以下略



137: ◆CU9nDGdStM[saga]
2014/12/27(土) 01:39:20.78 ID:6rJa/3MJ0
そんな声無き咲の問いに、周囲は誰も答えてはくれなかった。

カレンは和と咲を交互に忙しなく見比べて、なんだか含んだ笑みを浮かべるばかりである。

和「……カレン。咲さんに失礼なのでやめてください」
以下略



138: ◆CU9nDGdStM[saga]
2014/12/27(土) 01:44:46.78 ID:6rJa/3MJ0
風越のコーチを辞めた彼女の今の仕事は、エージェントと呼ばれる「何でも屋」であるらしい。

学生の頃の在仏経験を活かして、主に日本の出版社向けに様々な取材の約束を取り付けるのが主な業務だ。

貴子「それが、懇意にしている出版社経由でシンガポールからの仕事が入ってな」
以下略



139: ◆CU9nDGdStM[saga]
2014/12/27(土) 01:48:06.82 ID:6rJa/3MJ0
咲「和ちゃん…」

何だか急に心細くなって、咲は和の袖を引っ張った。

咲「私、どうしたら…」
以下略



140: ◆CU9nDGdStM[saga]
2014/12/27(土) 01:51:23.84 ID:6rJa/3MJ0
和「私がずっとついているわけにもいかないですし…その点、貴子さんと一緒なら安心できます」

そう言い切る和の傍らで、何故か貴子が誇らしげにうんうんと頷いていた。

貴子「宮永、四日ほど力を貸してくれないだろうか」
以下略



391Res/221.61 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice