47:山梨最高 ◆31XYrFalkuo5[sage]
2014/09/27(土) 23:43:57.11 ID:4btJ32Bz0
ミシャグジさまに案内され無人の屋敷を進む。
書斎の隠し扉から階段を下り、勝手に借りた燭台を頼りにたどり着いたのは、薄暗く殺風景な八畳間程度の部屋であった。
案内を終えたミシャグジさまは管へ帰った。
電灯が設置されていたので点けてようやく室内を観察できるようになった。
48:山梨最高 ◆31XYrFalkuo5[sage]
2014/09/27(土) 23:45:39.12 ID:4btJ32Bz0
ゴウト「何者だ?」
謎の声「そこの帳面に書いてあっただろう。
私は鶉橋に召喚された地獄の住人だ。
人面蜘蛛とでも呼ぶがいい」
49:山梨最高 ◆31XYrFalkuo5[sage]
2014/09/27(土) 23:46:37.04 ID:4btJ32Bz0
しかし、ライドウは引かなかった。先ほどの問答を聞くに、どう交渉しても人面蜘蛛は地獄流しの頻度を高めることを止めないだろう。
いずれにせよいつか相対して祓わねばならないのだ。
ならば、ゴウトを守れる今祓うのが一番よい。
何よりゴウトが地獄に落ちる瀬戸際、座して見ることなどライドウには出来なかった。
50:山梨最高 ◆31XYrFalkuo5[sage]
2014/09/27(土) 23:47:38.69 ID:4btJ32Bz0
ゴウト「なんだ!? 幻術か?」
人面蜘蛛「幻術などではない」
声の方に視線をやれば牛ほどの大きさの人面蜘蛛が巣を張っていた。
51:山梨最高 ◆31XYrFalkuo5[sage]
2014/09/27(土) 23:48:45.06 ID:4btJ32Bz0
膨大なマグネタイトが管から吹き荒れ、周囲に混沌とした妖気が満ちる。
緑に輝くマグネタイトの塊が中心部から赤い鬼火の様な物に姿を変えていく。
ライドウはそれに見覚えがあった。その名はマガツヒという。
その中心にはいつの間にか一人の少年が現れていた。
少年は表情こそ人のそれに近いが、顔も含め体中に黒線と青緑に輝く線が幾筋も走っており、首の後ろには大きな角が生えている。
52:山梨最高 ◆31XYrFalkuo5[sage]
2014/09/27(土) 23:50:01.42 ID:4btJ32Bz0
人面蜘蛛は追撃に移ろうとするが人修羅が許さなかった。
人面蜘蛛の足もとの大地が震えながらひび割れ、地下から淡く紫に染まった光が溢れる。
もはや中が見えぬ程の輝きの中から人面蜘蛛の悲鳴が聞こえた。
耳障りなその声の中、ライドウの耳に微かに、しかしはっきりと三鈷鈴の音と、しゃがれた声に似合わぬ優しい祈りの声が聞こえた。
53:山梨最高 ◆31XYrFalkuo5[sage]
2014/09/27(土) 23:51:35.39 ID:4btJ32Bz0
翌日、鳴海探偵事務所でライドウは鳴海に事件の顛末を報告していた。
鳴海「いやーお疲れだったな、ライドウ。
しかしまさか生きたまま地獄まで行くとは。
本当にすごい奴だよ。ライドウはさ」
54:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2014/09/28(日) 00:23:30.72 ID:J5Ddk/4Co
乙
55:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2014/09/28(日) 01:01:32.29 ID:1QWqKwSDO
乙
56:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2014/09/28(日) 01:04:59.13 ID:F17LkQXAO
乙
57:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2014/09/28(日) 01:38:07.37 ID:7J66TjpLo
乙、面白かった
あと何気にあいと友達になりたがってるアリスが可愛かったww
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