957: ◆EhtsT9zeko[saga]
2015/12/14(月) 21:08:19.39 ID:jGgpJsLto
「そっか…あいつがな…」
「まぁ、仕方ねえさ」
958: ◆EhtsT9zeko[saga]
2015/12/14(月) 21:08:59.90 ID:jGgpJsLto
零号ちゃんはなんとなく人を避けて…ううん、お姉さんや、十六号さん達を避けているように、私には思えた。
最初は少し大人っぽくなって来たからかな、と思ったんだけど、
959: ◆EhtsT9zeko[saga]
2015/12/14(月) 21:09:32.40 ID:jGgpJsLto
「お姉さぁん」
私がそう声を掛けたら、お姉さんは山盛りの野菜を食みながら
960: ◆EhtsT9zeko[saga]
2015/12/14(月) 21:10:10.04 ID:jGgpJsLto
「あの、幼女ちゃん、どうしたの…?」
「ほら、座って。ちょっと二人でお話しようよ」
961: ◆EhtsT9zeko[saga]
2015/12/14(月) 21:10:39.75 ID:jGgpJsLto
私はそう思って、零号ちゃんから次に出てくる言葉を待つ。
そしてそれを聞いて、ギュッと胸を締め付けられてしまった。
962: ◆EhtsT9zeko[saga]
2015/12/14(月) 21:11:05.27 ID:jGgpJsLto
ガタゴトと、馬車が行く。
963: ◆EhtsT9zeko[saga]
2015/12/14(月) 21:19:50.69 ID:jGgpJsLto
私は、そもそも十五号さんのことは、みんなもう許してくれているって思っていたから、ほとんど心配はしていなかったんだけど、
でも、もしちゃんと言葉にして伝えていないんなら伝える方がずっと良いと思ったので、零号ちゃんが胸の内をちゃんと吐き出して、
964: ◆EhtsT9zeko[saga]
2015/12/14(月) 21:21:05.12 ID:jGgpJsLto
でも、私はそんな視線なんて気にせずに、ただじっと前だけを見て、胸を張って歩いた。私は別に村人のことを恨んでなんかいない。
大変な暮らしだったし、今だってけっして楽じゃないけれど、この村にいたままだったら出会いないたくさんの人達と出会えた。
965: ◆EhtsT9zeko[saga]
2015/12/14(月) 21:21:50.50 ID:jGgpJsLto
「人間ちゃんがそんなことをするはずないのに」
と、後ろで妖精ちゃんが憤慨しているけれど私としてはしてやったりだ。
966: ◆EhtsT9zeko[saga]
2015/12/14(月) 21:23:51.13 ID:jGgpJsLto
―――会いたかったよ、父さん、母さん
―――あのね、私はあれから大切な人達と会ったよ
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