過去ログ - 響「行きつけのお店」
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7:1[saga]
2014/10/10(金) 23:11:47.01 ID:M6pjPsFx0

「あはは、そんなに怖がらないで欲しいかな。 自分はただ君とお話したいだけなんだ」

少女は依然警戒を解かず、顔を強張らせている。

以下略



8:1[saga]
2014/10/10(金) 23:12:23.17 ID:M6pjPsFx0

期待を裏切るようで悪いが、このままひた隠しにしても少女に申し訳無い。
紙袋から布や糸を取り出して、良く見えるように少女に突き出す。

「これ?」
以下略



9:1[saga]
2014/10/10(金) 23:13:23.55 ID:M6pjPsFx0

「もちろん!! この糸を何本も何本も一緒にしたら、どんどん広がって服になっていくんさー!!」

自信満々に答えると、その言葉に嘘偽り無い事を感じ取ったのか目の色を変えた。

以下略



10:1[saga]
2014/10/10(金) 23:14:23.94 ID:M6pjPsFx0

「…………………………どうかした?」

少女はもじもじと、両手を合わせて何やら言いにくそうにしている。
もう一度少女が口を開くまでそれほどの時間は無かった。
以下略



11:1[saga]
2014/10/10(金) 23:15:10.00 ID:M6pjPsFx0

この少女は、見ることで自分を満足させようと。
好きなように欲しい物を求める事の出来ない、貧しい家に生まれた自分に、
心の中ではドレスに身を包んで、舞踏会へ行っても恥ずかしくない姿になったと錯覚させているのだ。
自分がお洒落を出来ない代わりに。
以下略



12:1[saga]
2014/10/10(金) 23:16:13.30 ID:M6pjPsFx0

「…………ねぇ、服作ってあげよっか」

「…………え?」

以下略



13:1[saga]
2014/10/10(金) 23:16:53.70 ID:M6pjPsFx0

「そんなの要らない。 ただ自分が、プレゼントしてあげたいだけ」

他者から見れば、自分のこの行いは憐れみから出た物に見えるだろう。

以下略



14:1[saga]
2014/10/10(金) 23:17:29.65 ID:M6pjPsFx0

「そっか! じゃあ、どんなの作って欲しい? あ、ドレスとかは流石に無理かなぁ」

「えっと…………。 さっきおねえちゃんが言ってたの」

以下略



15:1[saga]
2014/10/10(金) 23:18:18.71 ID:M6pjPsFx0

・ ・ ・ ・ ・

 
セーターを作るのに手間は必要無い。
以下略



16:1[saga]
2014/10/10(金) 23:19:29.91 ID:M6pjPsFx0

次に行った作業は、毛糸の厳選だった。
作るという意気込みを更なる意欲に繋げる為には、素材もそれなりの物を選ばなくてはならない。
誰かの為に作るとなると尚更だ。

以下略



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