過去ログ - 学校からの帰り道、死神に声をかけられた
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2: ◆i2.pJBgDO.[saga]
2014/10/28(火) 15:45:28.37 ID:cbR8aY5Yo

「なんでさー。なんで逃げるのさー」
 声を背中に聞きながら学は足をさらに急がせた。
「怖がんないでよー。ちょっと訊きたいことがあるだけだから止まってってばー」
 無茶な注文するなあと思いながら速度を上げる。
以下略



3: ◆i2.pJBgDO.[saga]
2014/10/28(火) 15:47:03.58 ID:cbR8aY5Yo

 帰宅はいつもより遅くなった。
 真っ直ぐ帰っては住所が割れてしまうなどと不安になったからだ。
 近くの通りを二周ほどして、尾行がないと分かってからようやく玄関をくぐった。

以下略



4: ◆i2.pJBgDO.[saga]
2014/10/28(火) 15:47:48.11 ID:cbR8aY5Yo

 尻餅の衝撃で閉じてしまった目を再び開くと、ちょうどアケミがソファーから立ち上がったところだった。
 こちらにゆっくりと近づいてくる。
 学は喉の奥がきゅっと締まるのを感じた。
 恐怖で悲鳴を上げたいのに、その恐怖のせいで声が出ない。
以下略



5:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2014/10/28(火) 15:48:51.39 ID:ZfWzMO5hO
期待


6: ◆i2.pJBgDO.[saga]
2014/10/28(火) 15:49:37.41 ID:cbR8aY5Yo

 意味が分からずアケミの目を見返すと、彼女は苛立ったように言葉を強くした。
「だーかーら、リモコンが反応しないんだって。チャンネル変えるのにいちいちテレビんとこまで行くのタルいんだってば」
「ええと……」
「替えの電池どこよ」
以下略



7: ◆i2.pJBgDO.[saga]
2014/10/28(火) 15:50:50.94 ID:cbR8aY5Yo

 自分の家にも関わらず居心地悪く相撲を見終わった後。
 学はアケミが立ち上がって伸びをするのを見上げた。
「あー面白かった」

以下略



8: ◆i2.pJBgDO.[saga]
2014/10/28(火) 15:51:32.18 ID:cbR8aY5Yo

「まあいいじゃん。それよりさ、和泉香奈ちゃんって知ってる?」
「はあ、まあ。同級生ですし」
「その子の家、教えて」
「お断りします」
以下略



9: ◆i2.pJBgDO.[saga]
2014/10/28(火) 15:53:19.72 ID:cbR8aY5Yo

 その気配が伝わったのかもしれない。アケミはちぇっ、と舌打ちして背中を向けた。
「まあいいや。今度こそじゃーねー」
 リビングのドアが閉まり、しかし玄関のドアの開閉音はしなかった。

以下略



10: ◆i2.pJBgDO.[saga]
2014/10/28(火) 15:54:00.64 ID:cbR8aY5Yo
つづく


11: ◆i2.pJBgDO.[saga]
2014/10/29(水) 22:12:16.01 ID:y73cZfE6o

 朝、目を覚ましてすぐに学は周りを見回した。
 部屋に自分以外誰もいないことを確認し、ほっと息をつく。
 昨日のあれ以降、何となく気配が残っているように思えて気が休まらなかったのだ。
(本当、なんだったんだろう)
以下略



12: ◆i2.pJBgDO.[saga]
2014/10/29(水) 22:13:08.13 ID:y73cZfE6o

 コンビニ駐車場の端に、彼女は昨日と全く同じ格好で立っていた。
 ポケットに手を突っ込んで、見るからに退屈そうというかタルいぜオーラを周囲に放射している。
 明らかにスーツや学生服といった朝の風景からは浮いていた。

以下略



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