過去ログ - 勇者「伝説の勇者の息子が勇者とは限らない件」
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以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします
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2016/01/11(月) 23:40:42.86 ID:50uoFRyB0
――――――初めにその事実に気付いたのは、武の国の辺境警備隊であった。
武の国の北西には、険しい山脈によって外界から完全に切り離された地域が存在する。
とはいえ全く謎の場所という訳ではなく、幾人もの探検家によってその地域の状況は既にあらかた詳らかにされていた。
山を越えた先は深い森が広がるばかりで、人がいるような様子はなく、所謂典型的な『未開の地』であったという。
以下略
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2016/01/11(月) 23:41:15.78 ID:50uoFRyB0
魔王軍によるかつてない規模での大侵攻。
武の国は何とかこれを退けることに成功した。
その勝利の要因を挙げるとすれば、やはり勇者達の介入があったことに尽きる。
勇者達自身が大量の魔物を討伐したことが勝利に直結したのは勿論だが、何より勇者の生存を知った兵達の士気が跳ね上がったことが大きかった。
かつて一度は魔王を打倒し、世界を救った『伝説の勇者』の息子。
以下略
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2016/01/11(月) 23:41:44.28 ID:50uoFRyB0
以下略
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2016/01/11(月) 23:42:22.35 ID:50uoFRyB0
勇者「魔王の軍勢は強力です」
魔王討伐のための最終作戦―――その説明を求められた勇者が室内にいる者の顔を見回しながら口を開く。
勇者「はっきりと申し上げて、魔王軍の中でも上位の魔物には、どれほど精霊の加護を高めようと人の身で太刀打ちするのは困難でしょう。いわんやそのトップたる魔王をや、です」
以下略
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2016/01/11(月) 23:42:53.16 ID:50uoFRyB0
勇者「魔王城を中心に、実に直径100q―――――魔大陸そのものを、宝術の支配下に落とします。我々はこの二ヶ月、そのための準備を進めてきました」
以下略
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2016/01/11(月) 23:43:34.42 ID:50uoFRyB0
武の国へ大侵攻を仕掛けてきた魔王軍の動向を見るに、作戦には緊急の必要性があるとして、会議は二日後に開催される運びとなった。
当然、馬車などの通常の移動手段では間に合うはずもなく、招待された者の殆どが『翼竜の羽』を用いて飛んでくることとなった。
今回の『世界会議』のために準備された会議室には円卓が置かれており、その頭、12時の方向に議長として勇者が着席していた。
武王は勇者の左隣に着席している。
初めに会議室を訪れたのは眉目秀麗な青年だった。
以下略
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2016/01/11(月) 23:44:15.81 ID:50uoFRyB0
騎士「よっ! お邪魔するぜ〜」
緊張感の欠片もない様子で入室してきたのは騎士だ。
騎士の背後には、勇者が初めて見る男性が控えていた。
男性自身は初見だが、その独特な服装には見覚えがある。
以下略
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2016/01/11(月) 23:45:01.23 ID:50uoFRyB0
勇者「作戦の要はエルフ少女が有するエルフの秘術、『宝術』です。宝術を発動させることが出来ればその影響下に居る魔物の力は半減し、逆に我々の精霊加護は強まります」
勇者「問題は宝術の影響範囲の狭さです。エルフ少女独力で展開した場合の影響範囲はおよそ周囲500m程度。魔王軍との戦闘をこの範囲内に収めるのは不可能です」
勇者「しかし事前の準備と術の補佐を行うことが出来る人物がいればこの宝術の影響範囲を広げることが出来ます」
以下略
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2016/01/11(月) 23:45:41.20 ID:50uoFRyB0
作戦の決行は七日後に決まった。
各国の代表者たちは一度国に戻り、勇者の作戦に参加するための精鋭部隊の編成にとりかった。
善王は大神官団から選りすぐりの四人を選抜した後にかつて追放した神官長を加え、直ちに武の国へ派遣した。
神官長も含め、派遣された五人の高位神官たちはエルフ少女に師事し、宝術発動の為の修練に努めている。
日を跨ぐにつれ、続々と各地の精鋭たちが武の国に集結。
以下略
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2016/01/11(月) 23:46:19.25 ID:50uoFRyB0
さらに日数が経過した。
作戦の決行が近づくにつれ、勇者の心は不安と恐怖で重く沈んでいった。
覚悟は決めたはずだった。だけど、ふとした拍子に死への恐怖が頭をもたげだす。
勇者「ああ、嫌だ……ホントに嫌だ……逃げ出したい。消えてなくなりたい……」
以下略
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