過去ログ - ハルヒ「BLって素晴らしいわね」
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2:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2014/11/24(月) 02:57:12.15 ID:tgtZELLQO
 「意味が分からんぞ、お前」

 腕組みをしてパイプ椅子の背もたれに寄りかかる。
 古泉がまたすみません、と言った。ちっともすまさそうに見えない。
 俺が唇の端を引き下げるのに比例するように古泉の口角が上がる。何がそんなに面白いのか是非俺にもわかるように説明してほしいもんだ。どうせろくなことじゃないんだろうがな。
以下略



3:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2014/11/24(月) 02:57:48.86 ID:tgtZELLQO
「友達……ですか」


 古泉が心底意外だと言わんばかりの表情をした。
 それが当たり障りもなく流れていた俺と古泉の会話を断ち切った。そういうリアクションを返すところではないと少なくとも俺は思っていたので、何故古泉がそんな顔をするのか俺にはそっちが意外だった。
以下略



4:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2014/11/24(月) 02:59:28.06 ID:tgtZELLQO
聞き違いではない。
 ほんとに唐突に始まった古泉の自白に、頭はフリーズするばかりだ。
 ようするに命令があるから俺とは友達ごっこをしているだけですよと言いたいのか?
 仮にそうだとして何でそんなことわざわざ俺にバラすんだ?今このタイミングで?
 当の古泉はといえば、耳に入った内容をただの音として処理することにも慣れた長ったらしいたとえ話をする時と変わらない説明口調で淡々と話している。いつもの爽やかな笑顔は崩さないままだ。
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5:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2014/11/24(月) 03:00:03.06 ID:tgtZELLQO
 「そりゃ勝手にトモダチ扱いして悪かったな。お前もご苦労なこった。
 お達しとはいえ何とも思ってない奴の友達の振りなんざ」

 皮肉ってやるつもりだったが思っていたより刺々しい声が出る。
 しかし古泉には何のダメージにもならないらしく相変わらずニコニコしながら、机に肘をついたまま手のひらを上に向けて人差し指で俺を指した。
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6:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2014/11/24(月) 03:00:56.65 ID:tgtZELLQO
がしゃんと派手な音を立てて、座っていたパイプ椅子が倒れた。
 俺が殆ど蹴倒すようにして立ち上がったからだ。
 そのまま反射的に跳びすさる。勢い余って二歩三歩とたたらを踏むように下がると、すぐに大して広くもない部室の黒板が背中に当たった。
 こいつ、今俺に何しやがった!

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7:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2014/11/24(月) 03:01:50.67 ID:tgtZELLQO
 ニコニコ無害そうな笑顔が机を迂回して近づいてくる。
 何故かは分からないが、これ以上奴を半径ニメートル圏内に入れてはいけないとどこかから警告が聞こえる。俺はエマージェンシーに従って全力で威嚇したが、古泉はどこ吹く風のようだ。あっという間に距離を詰めてくる。
 団長の三角錐のある机の方に足を踏み出してすぐ、しまった、ドアの方に逃げるべきだったと後悔したのは、古泉が悠然とした態度で扉の錠を下ろすのを見たからだ。何で鍵なんかかけるんだ。知りたいが知りたくない。というか何なんだこの状況は!
 つい10分前にはのん気にだらけつつオセロに興じていたというのに、この数分の間に俺は古泉に友情の存在を否定され、かつ不意打ちでキスされ揚げ句狭い部室の中で狩人から逃げ回るウサギの如く角に追い詰められている。誰が見てもちょっと、いやかなり泣きたい状態じゃないか?

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8:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2014/11/24(月) 03:02:26.98 ID:tgtZELLQO
いつもより更に近い古泉のハンサム顔を思いっきり睨みつける。
 背後はカーテンもかかっていない窓で、二階とはいえ外からは丸見えだ。くそ、離れろ。変な噂でも立ったらどう賠償してくれるんだ。

 「何か俺がお前の気に障ることでもしたって言うなら謝る。だから…いい加減に
 …ッ!!?」
以下略



9:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2014/11/24(月) 03:02:53.27 ID:tgtZELLQO
「こ…古泉、とりあえず落ち着けよ、な?」
 「僕はいつも冷静そのものですよ」

 言ってる目が怖い。どこが冷静だ。

以下略



10:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2014/11/24(月) 03:03:46.66 ID:tgtZELLQO
 これは夢だ。
 しかもとびっきりの悪夢。

 こんな夢を見るなんて俺は相当酷い精神状態なのにちがいない。
 それもこれもハルヒの奴が振りまく積もり積もった気苦労の所為だ。早く目を覚ませと念じる一方で、ずきずきと響く後頭部の痛みがこれが紛れも無い現実であることを俺に突きつけてくる。
以下略



11:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2014/11/24(月) 03:04:31.86 ID:tgtZELLQO
 わずかに骨筋の浮き出た綺麗な手が、首許に触れる。
 その掌から熱を伝えるように皮膚の上をたどる。ゆっくりだ。そうされると、こすれ合った部分がじわりと疼くような感じがして何だか嫌だった。ただ撫でられているだけなのに。というか、男に撫でられてもちっとも嬉しくない。
 長い指が絡みつくようにしてネクタイの結び目を緩める。

 「古泉…」
以下略



12:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2014/11/24(月) 03:05:19.21 ID:tgtZELLQO
 完全に極められた激痛にあっけなくギブアップを訴えると、変態全開な台詞と同時に腕が離された。解放されてもなお握られた箇所がずきずきと痛みの余韻を引きずる。
 もしかしなくてもお前サディストだろ。
 そうかもとからSっぽいとは思っていたがやっぱSか。
 心の中で毒づいている間にベルトが外され、寛げられたズボンの隙間から手のひらが忍び込んでくる。

以下略



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