118: ◆WnJdwN8j0.[saga]
2015/02/17(火) 19:22:18.18 ID:Hye/S/uT0
魔人「おい」
僧侶「あの魔人さんー…」
魔人「ん?」
119: ◆WnJdwN8j0.[saga]
2015/02/17(火) 19:23:00.73 ID:Hye/S/uT0
魔人「あー、掃除めんどくせー…」
部屋にホコリがたまろうが気にならないが、居候の身ではそうもいかない。
僧侶は、俺の寝泊りしている部屋には足を踏み入れなくなってきた。
120: ◆WnJdwN8j0.[saga]
2015/02/17(火) 19:23:28.84 ID:Hye/S/uT0
ここでの生活を受け入れてから、毎日はゆっくり過ぎていった。
その間俺は徐々にだが、自分でも驚く程平穏な日々に適応していった。
変化しているのは俺だけでなく、世の中の流れもだ。
有害な魔王軍の残党の大半が狩られた為か、残党狩りの勢いは徐々にだが失われていっている。
121: ◆WnJdwN8j0.[saga]
2015/02/17(火) 19:24:15.10 ID:Hye/S/uT0
僧侶「ふぅ〜」
その日の活動を終え、僧侶は食堂で一息ついていた。
魔人「ちょっといいか」
122: ◆WnJdwN8j0.[saga]
2015/02/17(火) 19:24:43.28 ID:Hye/S/uT0
この時代に適応していく内に、思っていたことがある。
魔人「俺はまだ償っていない」
俺は人を殺してきた。
123: ◆WnJdwN8j0.[saga]
2015/02/17(火) 19:25:12.00 ID:Hye/S/uT0
僧侶「聖職者として、貴方を後押ししなければならないのに――」
僧侶の顔は、感情を隠す気などまるで無く、
僧侶「貴方がいなくなることが辛い…そればかり考えてしまう」
124: ◆WnJdwN8j0.[saga]
2015/02/17(火) 19:25:41.58 ID:Hye/S/uT0
魔人「馬鹿言うんじゃねぇ、どんだけかかるかわからねぇんだぞ!?」
僧侶「私、結構気が長いですよ?」
魔人「それまでの間ずっと1人でいるのか!?無理だろ!」
125: ◆WnJdwN8j0.[saga]
2015/02/17(火) 19:26:20.41 ID:Hye/S/uT0
その後、僧侶と約束をした。
待つのは構わないが、1人で暮らすのが無理なら無理をしないこと。
そして心変わりしたら、俺を気にせずに自分の人生を送ること。
126: ◆WnJdwN8j0.[saga]
2015/02/17(火) 19:27:59.83 ID:Hye/S/uT0
翌朝、魔人は僧侶と顔を合わせることなく姿を消していた。
魔人の寝ていたベッドは誰も使っていなかったかのように、綺麗に整っていた。
僧侶(彼は何の痕跡も残さず行ってしまった…)
127: ◆WnJdwN8j0.[saga]
2015/02/17(火) 19:28:33.93 ID:Hye/S/uT0
私は1人の日常に戻った。
僧侶「ふぅー」
日課である散歩も続けていた。
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