過去ログ - 咲「誰よりも強く。それが、私が麻雀をする理由だよ」
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788: ◆JzBFpWM762
2015/11/24(火) 19:43:32.46 ID:A0S2go5Qo
咏「へー、たこ焼きパーティ? 楽しそうだねぇ」

 と思っていると、少し離れた場所で眺めていた咏が歩いてきて軽い調子で加わる。

誠子「お、おい大星っ、話の邪魔をするんじゃない」
以下略



789: ◆JzBFpWM762
2015/11/24(火) 19:44:16.84 ID:A0S2go5Qo
誠子「お、おい分かってるのか、私がその気になれば……」

淡「できないでしょ?」

 猫のように目を細め妖しげな光りを瞳に宿した淡がニヤと笑う。傍観する咲たちには何を指すやりとりか不明だが、誠子は「ぐっ」と押し黙り、苦々しく顔を歪める。
以下略



790: ◆JzBFpWM762
2015/11/24(火) 19:44:59.72 ID:A0S2go5Qo
淡「ほら今日も暑いし? さっぱりしたくない?」

咲「はい?」

淡「でしょー!? ちょうどここにプールのチケットが二枚あるんだけど」
以下略



791: ◆JzBFpWM762
2015/11/24(火) 19:46:03.22 ID:A0S2go5Qo
淡「あー、ああーっそれね」

 疑問を受けて淡があらぬ方向に目を逸らす。そして、そのまま大したことなさそうに答える。

淡「うん、私は大将だからね、出番まではモラトリアムがあるっていうか」
以下略



792: ◆JzBFpWM762
2015/11/24(火) 19:46:54.63 ID:A0S2go5Qo
誠子「くっ、店内だから派手な動きができない……」

淡「ツーン」

誠子「ツーンとしたいのはこっちだ! ……宮永さん、そいつ捕まえてくれないかな」
以下略



793: ◆JzBFpWM762
2015/11/24(火) 19:47:44.57 ID:A0S2go5Qo
 おもむろに誠子へと視線を送る。すると切実そうな瞳で見つめ返された。「淡を捕まえてくれ」目がそう言っている。
 咲もそろそろ買い出しを再開したい。むしろ手伝わない理由がなかった。誠子に協力し淡を捕まえようとすると、

淡「わっ、わわっ、何?」

以下略



794: ◆JzBFpWM762
2015/11/24(火) 19:48:59.62 ID:A0S2go5Qo
誠子「大星……お前、そんなことをするやつだとは思わなかったよ」

 咲の痛みを理解し境遇を同じくする誠子が非難する。人の道を外れた行いに失望をあらわにし、畜生道に落ちた罪人を見るかのようなまなざしで淡を見やる。明華も何か言いたそうにしているが、持てるものが心に届く言葉を口にする困難を悟ってかいたたまれなさそうに傍観し、遠巻きにずっと観察していた咏はこっそり爆笑していた。

淡「あー……な、なるほどね」
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795: ◆JzBFpWM762
2015/11/24(火) 19:49:45.91 ID:A0S2go5Qo
 ……後ろから、もめるような話し声が聞こえてくる。バタバタと駆ける足音。

淡「サキっ、今度の私は一味違うよ!」

 まもなくして、明華と並び歩いている咲の前に後方から走って追い抜いてきた淡が躍り出る。
以下略



796: ◆JzBFpWM762
2015/11/24(火) 19:50:54.56 ID:A0S2go5Qo
淡「――ねっ、どう?」

 だから――甘い言葉で惑わさないでほしい。大切なものを犠牲にするかもしれない夢を見させないで。

咲「なんなんですか……なんなんですか、あなた……」
以下略



797: ◆JzBFpWM762
2015/11/24(火) 19:52:28.02 ID:A0S2go5Qo
淡「ふうー、生き返るー」

 全面ガラス張りの窓に面した席で、咲は居心地悪そうに座りながら対面の淡を見つめる。彼女は届いた飲み物を赤いストローを介しおいしそうに喉を鳴らして飲み、たった今試験から解放されたような顔でのん気に感想を漏らす。

咲「…………」
以下略



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